とーしばブログ

こんにちは、とーしばブログのとしです。オーストラリア、ニュージーランド、カナダの3カ国でのワーホリの体験談、フィリピン、マレーシアでの留学経験。読書や勉強で得た知識や考えやニュージーランドでの投資についてブログで発信しています。

5つ星ホテルに長期滞在する資産家の一家/資本主義社会の縮図を見た出来事

こんにちは、とーしばブログのとしです。僕はニュージーランドにあるホテルで2年間働いていました。そこではいろいろなゲストが滞在していました。

クイーンズタウンのホテルの仕事と体験談/2年間働いていたホテルについて【ニュージーランドワーホリ】 - とーしばブログ

主にお金持ちの中国人やインド人、スキーや観光に来たオーストラリアやニュージーランドアメリカの人や新婚旅行できた人もいました。

その中でも、今回は5つ星ホテルに長期滞在するハウスキーピングメンバーの中では有名だった資産家一家について話たいと思います。

 

ホテルに長期滞在する資産家一家

 

僕の働いていたホテルには、いろいろなゲストが滞在していたのですが、なかでもS氏の一家はハウスキーピングのメンバーの間でも有名なゲストでした。

 

僕が働いていたホテルの部屋は、1日、800〜1000ドルくらいするのですが、そのゲストは3ヶ月ぐらい連続して滞在していました。

 

毎回、掃除をする時間は決まっていて、だいたい午前中までに仕事を済ませていました。

S氏の一家は観光をするわけでもなく、ずっとパソコンで何か作業をして部屋に滞在していました。


やっていたのは噂では、株のトレードだったのではないかと思いますが、詳しいことはわかりません。

 

S氏の息子のは、別の部屋で1部屋を変えて滞在していました。2部屋の滞在費はかなりの額だったのではないかと思います。S氏本人は部屋が106、S氏の息子は108でした。

 

掃除や道具を自ら購入

その一家は掃除道具も自ら購入していました。長期滞在している部屋をダイソンの掃除機でこまめに掃除もしていました。 

 

なので、僕たちハウスキーピングが掃除する場所はかなり限られ、バスルームやベッドルームのメイクアップやアメニティーの補充位で充分でした。 ときにはゲスト自らは掃除をする時もあったのでほとんど掃除が必要ない時もありました。

 

 

5つ星ホテルに長期滞在するS氏一家

部屋の値段が、ハウスキーピングの自分たちの1週間の給料と変わらないので、相当なお金持ちなんだなと思いましたね。

僕だったらハウスキーピングとして掃除することができても、ホテルに滞在することはできません。

 

それに僕が働いていたホテルの部屋は、主に家族向けの部屋だったので、ソラリー氏の息子のように1人で滞在すると言う人はほとんどいませんでした。

ほとんどのゲストは1週間ぐらい滞在してチェックアウトするので、2、3ヶ月という長期間滞在するゲストはこの一家だけでした。

 

 

資産家はやはりお金持ち

トマピケティ氏の21世紀の資本では、

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の方程式にあるように、働く人よりも資産を持っている人の方が、倍以上のお金を持っているということが話題になりましたよね。

資産がある人は、高級ホテルに長期滞在できるくらいお金を持っていると言うことを改めて感じる出来事でした。

 

僕たちハウスキーピングの一週間の給料と部屋の値段がほぼ同じです。

ハウスキーピングの1週間分の給料=部屋に一泊する値段 

でした。

 

後々にマルクスの著書『賃労働と資本』を読んで、働くことについて深く考えるきっかけにもなりました。

 

自分たちの労働がそのままお金になるのではなく、あくまで会社の取り分です。その取り分の中から社員に給料として支払われるんですよね。

 

僕たちの給料分は、一つの部屋を掃除したくらいで1週間分として賄えるとしたら、残りは全て会社の取り分なんですよね。

もちろん、ハウスキーピング以外にもホテルには、たくさん従業員がいます。

設備費や管理費、修理費、国に収める税金、最初にホテルを建設したり、ビジネスを立ち上げる莫大なコストなどもあります。

 

しかし、会社の全体の売り上げの考えたり、1日に泊まる人の数やホテルの部屋数を考えると会社側はかなりの利益を出しているんだろうなと思いました。

その全体の売り上げの中から、コストとして社員に支払う給料が少し入っているんだろうなと思いました。

 

そして、その社員に支払う会社のコストすら節約しようとケチるホテルとかもカナダワーホリでも見てきました。

日本だったら、もっと露骨に上だけ儲けて下はめちゃくちゃ損するみたいなとこもたくさんありますよね。。

 

 

そしてS氏が2、3ヶ月ずっとホテルに滞在していたのを見て、資本主義社会では働く人と資産のある人の差を見たりしました。

 

僕にとって、ピケティ氏の言う労働者と資産家との格差は、今後どんどん広がるということをリアルに感じた出来事です。