とーしばブログ

こんにちは、とーしばブログのとしです。オーストラリア、ニュージーランド、カナダの3カ国でのワーホリの体験談、フィリピン、マレーシアでの留学経験。読書や勉強で得た知識や考えやニュージーランドでの投資についてブログで発信しています。

参考にする時に注意した方がいい海外情報 / とあるアメリカ就職ブログのハードル高すぎてあまり参考にならない件

こんにちは、とーしばブログのとしです。

今回はすごいけど、あまり参考にはならない【海外就職系ブロガーについて僕が思うことを語っていきたいと思います。

(この記事の内容は、その人への誹謗中傷が目的ではありません。個人的に僕がワーホリ3カ国を経験して思ったことなので、もし不快に思う場合はこの先を読み進めない方がいいかも知れません)

 

 

今回紹介する人も、他の海外系インフルエンサー同様、フォロワーも多いですし、影響力がある人だと思いますが、ちょっとどうかなと思うポイントを解説していきたいと思います。

 

【ものすごくハードルの高いこと】をさらっと言ってしまうところがクセモノ

 

この人の売り文句としては、[日本生まれ日本育ちでもアメリカのアマゾンで働ける!]ということなのだと思いますが、実は【ものすごくハードルの高いこと】をさらっと言っているんですよね。

 

ツイッターをチェックしてみるとAmazon本社面接攻略方法]という記事がツイッターの固定で貼られており、アメリカで就職する方法]というセールスポイントがクセモノです。

 

分かる人にはすぐ分かると思いますが[アメリカで、しかも本社アマゾンで働く]ということがほとんどの人にとっては無理ゲーに近いです。ここらへんは、英語ができる・できないの問題とは全くの別問題なんですよね。

(ちなみにイギリスもワーホリ以外の方法で現地就職して働くのも同様です。)



例えるなら、【誰でもゼロから始めてプロ野球選手、オリンピック選手になる方法!!】というのを大真面目に解説している感じでしょうか? それを一部有料でnote販売やセミナー、コンサルタントをしてる感じです。

正直なところ、海外での面接は慣れですし、ネットで調べたらレジュメの書き方や面接の受け答え方なんて無料で知れます。

 

善意でやっているにしても、【優秀な人だからできた要素】が強いことをNoteなどで有料で販売しているのは、ちょっとどうかなと思いますね。

そもそもNote自体がブログの延長みたいなモノなので、有料で買うかな?という内容もネット上に多く見かけます。

優秀すぎて一般の人には再現性が無い、またはかなりハードルが高い情報は、そのまま鵜呑みにしないように気をつけないといけません。

でもアマゾンの内部事情を知ったりできる読み物としては面白いと思います。

 

アメリカに本気で住んで就職したいなら現地人と結婚するかJ1ビザの方がまだ現実的

 

このアマゾン就職ブロガーの人が取得していたアメリカの「H-1Bビザ」にしても【高度な専門知識を要する職業に就くためのビザ(就労ビザ)で、学士以上の学位保持者が対象】というかなりレベルが高いので「H1Bを取得すればアメリカで働けます。」的な謳い文句も鵜呑みにはしない方がいいかなと思います。

 

もし本気でアメリカに住んで働いてみたいと思うのであれば、現地で結婚相手を見つけるほうがまだ現実味があります。

 

アメリカ人の彼氏、彼女を見つける方法』とか、『アメリカ人の異性と知り合える場所』などについての情報ですね。

他にも、J1ビザで1年、2年限定で現地で働くとか、米国三越が主催するディズニーインターンシップの方がまだ再現性があり現実味がありますね。

 

(それでもJ1については、仕事によっては経験を積んだ上で日系企業での就職になるので全くハードルが低いわけでもありません。)

 

あとは[アメリカにある日系企業の駐在員になる]ルートくらいではないでしょうか?もちろん駐在員として海外に行ける会社に入社したり、上司から駐在員に抜擢されないと行けません。

 

あとは現実的な就職方法として、最初は誰でも入れるポジションから入社して、徐々に職場内で転職していくパターンですね。でもワーホリビザがある国なら有効ですが、アメリカだと厳しいかもしれません。

 

逆に「このアマゾン就職の人がコンサルした面接対策やテクニックでAmazonに入社できた!!」って人やアメリカで就職してワークビザをゲットした」って人がいたら話をぜひ聞いてみたいです。

僕も海外就職には興味があるので。

 

学歴、職歴を見た時点で参考にならないとすぐ分かる

まず、【IT系の学科で東京の大学院を卒業した学歴】【ベンチャーや大手IT企業で仕事の経験を積んでいる】というプロフィールを見た時点で、大半の人はすぐにブラウザを閉じた方がいいと思います。

 

学歴が【東京大学修士課程修了】で科目は【IT系の専攻】この時点で最初からそもそも無理ゲーです。

(正直、そこまでのレベルの学歴、職歴を持っている人が果たして何人くらいいるのでしょうか?)

 

ここら辺まで見て分かる人にはすぐ分かります。というよりほぼ無理ゲーなんですよね。しかもこの人はグリーンカードも持っているとのこと。

東京大学院卒、IT系企業での職歴、そしてグリーンカードですよ??

 

この人は、日本で有名な大学院まで卒業した学歴がある時点で、勉強ができる人だと思いますし、ある程度親がお金をもっていないと厳しいです。

 

ブログでも、海外就職での面接対策アメリカ就職についてメインで詳しく書いていましたが、思わずツッコミを入れてしまいました。『違うそこじゃない!』と。

 

この人は、「面接の準備をしっかりきたからアマゾンの面接に通った」って書いてますが、、天下のアマゾンに就職するのって面接どうこうってレベルじゃないと思うんですよね。

 

 

レジュメとカバーレターの書き方、面接対策なんてググればいくらでも情報がある

英語での海外就職の面接、スカイプでの面接、受け答えなんて正直慣れです。面接対策を読むだけでなく、面接の雰囲気に慣れることや面接で英語で答えられる練習なども必要です。

 

こんな情報を権威付けして売ってるだけでそこまで特別な情報ではありません。

 

カバーレターやレジュメの書き方も無料でググれば出てくる情報ですし、英語で探せる人だったら日本語の倍の情報がゲットできます。

面接はいわば確認作業であり、たいていの場合、面接テクニック以前にレジュメの職歴を見た時点で落とされます。

 

 

この人は面接テクニックについて真面目に語っていますが、面接対策以前の問題で、アメリカに滞在して働けるビザアマゾン本社に勤めれるレベルの職歴が無いと相手にすらされません。

 

 

それに海外の面接対策レベルの情報であれば、ワーホリ界隈のブログやワーホリ留学エージェントですら知っていますし、英語圏であれば、どの国もそこまで変わりはありません。

有料で手に入れるほどのありがたい情報でもないんですよね。

 

正直なところ、だれでもネットで無料で手に入りそうな情報を権威肩書きで売っているように思います。

 

noteが1つ800円、900円位の値段です。僕が思うにお金を出して買うほどの内容でもありません。「へーそうなんだ、なるほど!」くらいでブログを読むくらいがちょうどいいと思いますね。

 

面接官は小手先の面接テクニックなんて見ていない

では、なぜこの人はAmazon本社に内定したのか?

それは、日本で外資コンサル、国内ITベンチャー、そして駐在員としてアメリカにやって来てたという経歴を持っていたからだと思います。あとは就活をしたタイミングではないでしょうか?つまり、ちょうど、アマゾンでのポストが空いていたという事ですね。

 

つまりは、アマゾンの面接官は、この人の仕事経験を見たのです。決して小手先の面接対策や面接の受け答えではありません。

 

面接は、アマゾンにふさわしいキャリアを持っている人を見定める手段だと思いますし、キャリアの確認として、「これくらいのキャリアを持っているならこんな質問も答えられるよね?」ということなんだと思います。だからこそ採用されたんだと思いますね。

 

それにそれだけの経験を積んでいれば、当然、企業の質問には、ある程度答えれるのではないかと思います。

 

逆に全くの未経験者がアマゾンなどで面接をしたとして、質問された時点でタジタジになり、言いたいことがうまく言えず、不合格になるでしょう。

 

もしかしたら、この方の面接対策で他の企業に合格した!って人もいるかも知れませんが、やはり面接対策と言っても、無料レベルで知れる情報ですし、やはり面接対策うんぬんより、職歴やタイミングですからね。

 

この手の情報は、いわゆる情○向けというか、海外就職とかをあまり知らない人には、めちゃくちゃありがたい特別な情報に思えるのかなと思いますね。

 

 

やはり海外の面接は経験重視、今まで何をやってきたかが重視される

やはり海外は、経験、職歴重視で、その人がどれぐらい経験を積んでいるかにかなり比重が置かれています。

未経験でほとんどキャリアがない状態でシアトルのAmazonに就職しようと思っても、無理ゲーに近いです。(アマゾン倉庫で働くとかなら別ですけど)

なので、このブログで解説されているような面接テクニック程度で突破できるような壁ではありません。

 

学歴、仕事の経験のプロセスをすっ飛ばして、小手先の面接テクニックをNoteなどで販売しているところもちょっとどうかなと思います。

 

アマゾン就職までのプロセスをすっ飛ばして、【純ジャパでもアメリカのアマゾンに就職できる】と言うこと売り出しているように見えるのですが、「英語が出来なくても」という売り文句を使う人はかなり多いので注意が必要です。


それに厳しい言い方をすると、そんな職歴や学歴を持った人でないと、そもそもシアトルのアマゾンや大手では就職が厳しいと言うことです。

 

もう一つ思ったのが、そんな優秀な人ですら、アマゾンのゲーム開発という比較的マイナーなポジションに就いているというのが、現地就職の厳しさを表しているように思います。

 

(アマゾンでゲーム開発と言うのは、ほとんどの人はぴんとこないと思います。僕自身もピンときませんでした。だってアマゾンでゲームですよ?)

 

こういう点でも現地人でなければ、たとえ優秀な学歴や職歴を持っても、そういうメインでないポジションになるというのが就職の厳しさだと思います。

 

そして、表立ってあまり言われないですが、現地人だとしても人種によって仕事のポジションが限定されるということもいまだに起こります。代表的な例が重役や幹部は、白人男性ばかりという感じですね。(オーストラリアでそういう例を見たことがあります。)

 

給料が2倍、3倍になっているのを支えているのは誰か?

この人のブログでアマゾン本社の内部事情について知れる点は面白いと思います。特に給料の一部が株で支払われるという話が興味深いです。

自社の株を保有できることをストックオプションと呼ばれています。日本でも一部こういう制度を導入している会社があります。

 

アマゾン本社に就職したら、給料が2倍、3倍になり、仕事の時間も減ったとメリットばかり語っていますが、大手に就職してそれなりの成果を出す前提です。

 

その人も株で給料をもらい、アマゾンの株が値上がりしたことで、仕事の能力以上に給料が伸びたと言っていました。給料が株で支払われるシステムはかなり面白いと思いましたね。でもアマゾンだからという点も大きいと思います。

 

他の会社でも株を保有していれば株価が2倍、3倍と右肩上がりというわけでも無いと思うので、アマゾンだからこそだと思いますね。

 

給料が自社の株で支払われているということは給料と株価が連動しているということです。 給料が上がることもあれば、急に暴落して価値がほぼゼロになることもあります。こういうリスクもはらんでいるんですね。

 

ジェフベゾスも自身の給料を株で受け取っているので、実際の給料は社員とあまり変わらないようですが、税金対策や資産対策なのかもしれません。

 

しかし、アマゾンの問題点としては、給料が平等にすべての従業員に行き渡るわけではなく、こういった優秀な人の給料は株などで伸びます。

 

一方で倉庫作業等で働く人大多数の従業員の給料は安く抑えられ、24時間管理体制の下で、ひたすら効率だけが重視され圧迫されているという記事を読んだことがあります。

 

こういうトップを支えているのはアマゾン倉庫で働く人や配達員の数多くの人たちなんですよね。

 

 

高い学歴、キャリアを持つ人が有利なアメリカの実像

そして、一度大手企業で働いた経験があると、その業界で就職するにもかなり有利になるそうです。

 

僕が思ったのが、優秀な大学に進学して、大手企業で仕事のキャリアを積んだ人ほどキャリアアップに有利で、肉体労働や底辺労働の人はずっとチャンスがないまま、両者の格差はどんどん開いていくという構図です。

 

アメリカは日本よりも格差がひどいらしいので、こういったアメリカならではの就職、転職事情からも格差社会の構造が見えてきます。

それも格差拡大の一つの要因なのではないか?と思いましたね。マイケル・サンデル教授が言うようにアメリカが抱えているメリトクラシーの功罪です。

 

アマゾン倉庫で働く人は、それ相応の肉体労働系の仕事しかなく、年始アップやスキルアップが見込めません。

一方で優秀なエリートビジネスマンは、どんどん出世して大企業でもベンチャーでもどんどんキャリアを積んでいけるという構図を表しているという格差を如実に表しているエピソードだと思います。

 

海外インフルエンサー界隈はブラックボックス化しやすい

やはり、海外系は、嘘が本当か分からない情報や参考にならない情報も数多く混じっています。本当に玉石混交なんですよね。

 

 

英語があまりできないと決まり文句で謙虚に見せていても、この海外就職インフルエンサーの人はTOEICでは985点を取っています。

海外だったら、これくらいのレベルは要求されるのではないかと思います。逆にこれくらいでないとビジネスで英語の書類を読んだり、文章を書くのは厳しいということです。

 

 

『自分も英語ができなかったけど大丈夫だった』という売り文句を使うインフルエンサーは多いですが、やはりそれだけ努力は必要で、インフルエンサーの言うことをそのまま鵜呑みにはしない方がいいですね。

 

それに学歴、職歴、英語力を見ても、かなり優秀な人なのだと思います。それを「英語があまりできない自分でもアメリカで就職できた」といってアピールするのは、正直タチが悪いです。

 

もう一つ勘違いされやすいのが、英語だけができても、大学まで進学した学歴や仕事の経験が無ければ海外でレベルの高いキャリアを築くのはかなり難しいんですよね。

 

こういう点からも、参考になる情報もあれば、表面上の良いことしか書いてなくて参考にならない情報もあったりします。

 

そもそも海外系インフルエンサーのプロフィールに載ってる海外の超大手企業の名前や海外の名門大学の名前って、彼らにしてみれば、要は権威づけだと思うんですよね。

 

何も分からない人にとってみれば、この人のブログを読んで「自分でもアメリカの大企業で活躍できる!」という夢を持つ人もいると思います。

アメリカで就職する】など大きな夢を語って、何も知らないフォロワーがたくさん集まってイイねしている図はツイッター上でよく見ます。

 

海外系インフルエンサー全体の傾向としても、、ツイッターで観察していると留学、ワーホリ、海外移住界隈にも、情○をターゲットにしたビジネスがあったり、夢を見させるばかりで本当のことを語らずに支持を集める人も多く見かけますね。

 

海外のことなので、本当なのか裏を取るのもなかなか大変ですし、海外インフルエンサー界隈は、ブラックボックスしやすいと思いますね。

 

キラキラした夢を見させる系のインフルエンサーは、けっこう熱狂的な信者がいたり、イイねの数も多い一方で、現実的なことを言う人はあまり注目されないという構図になっていますね。