とーしばブログ

こんにちは、とーしばブログのとしです。オーストラリア、ニュージーランド、カナダの3カ国でのワーホリの体験談、フィリピン、マレーシアでの留学経験。読書や勉強で得た知識や考えやニュージーランドでの投資についてブログで発信しています。

ドイツで食べた黒パンとアルプスの少女ハイジの白パン

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こんにちは、とーしばブログのとしてです。

今回はドイツのライ麦パンの美味しさに気がついたという話とアルプスの少女ハイジに出てくる白パンが実は当時の人たちの階級や食生活の変化を表していたという考察です。

 

ドイツに来てパンの美味しさに気がついた

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ドイツワーホリでベルリンに来て以来、ずっしり中身が詰まった酸味のある黒いドイツパンが美味しいことに気がつきました。。

 

それもそのはずでドイツはパン大国と言われており、なんと3000種類もあると言われているようでパンが美味しい国なんですよね。

 

日本にいた頃は、惣菜パンは時々食べていましたが、食パンはあまり好きじゃなかったんですが、最近は毎日ドイツパンをスライスして食べています。それくらいドイツパンは美味しいんですよね。

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ドイツは、ライ麦パンが主流で小麦粉と違ってグルテンを形成しないため、ライ麦パン特有の中身が詰まったパンになります。

ドイツにライ麦パンが多い理由としては、ライ麦は1℃~2℃という低い気温でも発芽できるため、寒冷地のドイツに適しているからみたいです。パンも国によってかなり違うようですね。

 

ライ麦パンは小麦と比べて栄養価が高く繊維が多くビタミンやミネラルが豊富です。

さらに穀物類がふんだんにトッピングされているのも特徴で、ゴマ、ケシの実、ヒマワリの種、亜麻の実、カボチャの種などなど、スライスしてそのまま食べても美味しいんですよね。

 

ドイツパンが酸っぱい味がする理由として、ライ麦粉とパン酵母のサワー種というパン酵母によるものらしく、ドイツ語ではザワータイクSauerteigと呼ばれています。

ハイジの舞台になったのは、スイス東部の小さな村マイエンフェルトでドイツと同じく日常的に黒パンを食べていたようです。

しかし当時のスイスで食べられていた黒パンは現代のドイツの黒パンとは少し事情が違っていたようです。

 

白いパンはステータスの象徴?

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ライ麦パンが主流だったドイツに白いパンが入ってきたのは、フランス革命の頃で当時は誰でも白いパンを食べれるわけではなく、金持ちなどの一部の人だけが手に入れることができたのだそうです。

 

ハイジがフランクフルトのゼーゼマン家で見た白いパンはまさに、この時代背景と階級を表したもので。

ハイジの時代は、ちょうどフランス革命が終わった後の時代になります。その時代では現代みたいに白いパンが日常的に食べられていたわけではないようです。

 

今では、黒いパンの方が健康思考が強い人に人気で、白いパンの方が一般的な人が食べるイメージがありますが、、当時は逆だったようで、むしろ当時の人からすれば大金持ちゼーゼマン家の娘クララとハイジが食べていた柔らかい白パンはいわばお金持ちの象徴だったようです。

→この辺は、日本人には分かりにくいし、しっくりこないポイントだと思うんですよね。

 

こうしたことを踏まえると、アルプスの少女ハイジでペーターのおばあさんのためにハイジが白パンを持ち帰ろうとした話がしっくり来ます。

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ペーターのおばあさんは歯が悪く、固いものが苦手で、当時のスイスの主食はドイツと同じく硬い中身の詰まった黒パンは、スープに浸して柔らかい状態にしないと食べにくかったのではないかと思います。

 

しかも、ハイジの時代に食べられていたスイスの農家のパンは、今のようなパンではなく、パン屋にライ麦を持って行き、一家が消費する分1週間分のパンをまとめて焼いてもらって家の貯蔵庫に保存しておくのだそうです。

そして日が経つにつれパンがカチンコチンに固くなってしまい、最終的にはナイフの刃が通らないほど固くなったんだとか。


そんな状況でスイスの固いパンしか知らなかったハイジが柔らかい白パンに驚くのも納得です。

 

パンは、イーストがふくらむほど、食感がやわらかくなり口当たりもよく白パンの方が高級とみなされたのもそうした理由があるのだと思います。

 

ハイジは、いつか山へ帰った時、おばあさんへ白パンを持ち帰ろうと決心し、食事の度にタンスの中にこっそりと隠すのですがパンはカビが生えて硬くなってしまいます。

ハイジにとっては、パンは1週間日持ちするものという認識だったのではないかと思います。

 

そうこうしていると、ロッテンマイヤーさんにパンをため込んでいたのを見つかってしまい、おばあさんに持って帰ることが出来なかったというオチです。


白いパンは、スイスの長期保存できる黒パンと違い、数日するとかびてしまうため持ち帰ろうとしてかびてしまうという対比ですね。

スイスの農家ではパンは保存して食べる物で、財力のある大都会のお金持ちにとってパンは柔らかくその日のうちに焼いたものを食べるという食生活の違いも垣間見ることができますね。

 

そう考えると、アルプスの少女ハイジに出てくる白いパンから当時の人たちの階級やステータスが垣間見えるのは面白いですよね。