とーしばブログ

こんにちは、とーしばブログのとしです。オーストラリア、ニュージーランド、カナダの3カ国でのワーホリの体験談、フィリピン、マレーシアでの留学経験。読書や勉強で得た知識や考えやニュージーランドでの投資についてブログで発信しています。

トマムでのリゾバを辞めてから振り込まれた額は?【北海道リゾバ体験談】

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こんにちは、とーしばブログのとしです。

僕は2022年5月末と6月初めに北海道トマムにある外資系のリゾートホテルで働いてました。(星野リゾートじゃない方のホテルです)  リゾバ求人でトマム、英語環境とかで調べると出てきます。

しかし、いろいろ問題があって13日目で辞めました。 

トマムのホテルを辞めてから3週間くらい経ちましたが、ようやく給料明細がもらえたので、13日でどれくらい稼げたのか公開しようと思います。

 

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給料額は4日働いて3万2000円で控除額を引いて、2万8904円でした。

 

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給料の額は働いてた日数相応でしたね。
来月も入ってくるんで、最悪のシナリオではなかったので良かったです。
あと来月の給料で心配なのが、寮の清掃費とか退去費用が必要なのか?ですね。

例えば1万円とかになると給料がかなり引かれるので心配です。これは来月まで分からないので、また来月書きます。

なので、まだまだ油断できない状況です。

 

5月末は、6日間滞在しました。研修や簡単な仕事の手伝いだったので、仕事は楽でした。仕事が本格的にヤバい状況になってくるのは辞める前の数日です。

 

食費については1日500円で、6日間滞在したので5日×500円で3000円です。夕方から来た初日も1日分としてカウントされていましたね。

 

 

辞めても前払いができるのか?

リゾバ派遣会社ポンスタッフに派遣先を辞めてから給料の前払いができるのか?聞いてみました。

どうやら仕事を辞めてから前払いはできないとのことでした。

 

派遣先のホテルから振り込まれると言われた

ポンスタッフに給料について問い合わせた時に、給料は派遣先のホテルから支払われるって言われたんですが、ちゃんと派遣会社が支払ってくれるみたいです。

直接雇用でもないのに、リゾバの担当さんから、そう言われたので給与明細を見るまでちょっと不安でした。

 

派遣会社からでも、直接の雇用主からでも、給料をもらう時に気をつけたいのが計算違うことです。これが一番めんどいですからね。

こっちも証拠ないですし、計算ミスで少なくなった時間はただ働きって感じになるんですよね。

 

もしこれが、派遣会社からの雇用なら派遣会社に文句を言えばいいんですが、直接雇用だったら雇用主のホテルと交渉しないといけないんですよね。

 

 

派遣先だったトマムのホテルがブラックだったので、ちゃんと給料が支払われるのか心配でしたが、給料明細を見て問題無さそうなのでホッとしました。

 

リゾバ派遣でポンスタッフを使うのはやめよう

今回、トマムにある某外資系ホテル(クラブメッ○トマム)で働きましたが、契約内容にいろいろ不備があったり、電話でのやり取りでツッコミどころが多かったり、やっぱりポンコツスタッフは、噂通りだなって思いました。

 

リゾバ担当のスタッフさんには、いろいろ相談させてもらったり、お世話になったんですが、リゾバ派遣会社自体は、使えないなという印象を受けましたね。

 

toshihsto145.hatenablog.com

 

トマムのとあるホテルでリゾバした体験談 / 北海道でのリゾートバイト 

こんにちは、とーしばブログのとしです。

今回もトマムにリゾバに行った体験談についてです。

 

僕が少しだけ働いていたのが、北海道トマムにある外資系のリゾートホテルです。(星野リゾートじゃない方のホテルです)  リゾバ求人でトマム、英語環境とかで調べると出てきます。

 

ある意味、日本の悪いところと海外の雑なところを合体させたような場所で、お客さんに対してフレンドリーでノリが良いことを売りにしているけど、裏側はブラックで人手不足でした。

 

やはりお客さんとして来るのと、スタッフとして働くのは全くの別物です。

もともと、このホテルのファンで働きに来たという年配のスタッフさんと新入生社員のスタッフさんもそういうことを言っていたのが印象的でした。

 

ファンが多くリピーターも多いのですが、ホテルの裏側を知ると低評価の口コミも納得できました。このホテルのネット上での評価って、星5と星1、2に分かれてて両極端なんですよね。 

 

このブログでは僕が体験して感じたありのままを書いていこうと思います。なので人によっては感じ方が違うので、あくまで話半分で聞いてください。

 

僕が担当していたのはナイトフロントでした。今でもリゾバ求人で募集してますが、はっきり言うと、このホテルの中でも一番ハズレのポジションだと思います。

 

 

ホテルのスタッフは全体的に若い

正社員スタッフもリゾバスタッフも20代〜30代が多く全体的に若かったです。もちろん40代、50代、定年してから働きに来ている人もいました。

 

若い社員は、正社員同士のつながりがあって、良く言えば元気と若さでやってる感じの職場でしたが、リゾバスタッフはその内輪ノリに置いていかれる感じがたまにありました。このホテル自体がフレンドリーさやノリの良さを売りにしているからというのもあるでしょうし。

 

リゾバスタッフは夏と冬のシーズンで一気に入って来て、シーズンが終わると一気に辞める一方で正社員はずっと残るメンバーが多いと思うので、そういう理由もあると思います。

 

もちろん、昼休憩や廊下ですれ違えば、向こうからあいさつしてくれたり、こっちからあいさつするとちゃんと返してくれたり、きっちりしてる人が大半でした。

 

仕事をする時はちゃんと仕事をするという感じでしたね。でもブラックなホテルの勤務にも疑問を持ってたないのか、知らないのか黙々と仕事をこなすという感じでしたね。

 

リゾバ派遣で知り合った人とは、その後も何人かと連絡を取ったりしてますが、あのホテルにもともと勤めてる人たちとは、仲良くもならずそのまま終わったという感じでした。

 

内輪ノリが強い

スタッフ同士でも内輪ノリが強いのですが、常連で来るお客さんと新規で来るお客さんに対するスタッフの対応が違うというクレームもネットの口コミで見ました。それを見て確かにって思いました。

フレンドリーなのは良いと思うのですが、常連客と初めて来たお客さんを区別するのはどうかなと思いますね。スタッフ同士でもお客さんに対しても内輪ノリが強いホテルだなって思います。

 

いい意味では、お客さんにフレンドリーに接して、他のホテルにはないホスピタリティがあっていいなと思うのですが、そのノリに置いていかれてるお客さんもいると思うので、ちょっとどうかな?と思いますね。

ホテルのスタッフって、あくまでホテルで働くスタッフであり、お客さんにサービスを提供する立場です。なのでスタッフとお客さんって適度な距離感があるんですよね。お客さんはあくまでお客さんであって友達ではないです。

このホテルでは、お客さんとの距離感の近さやフレンドリーさを売りにしている点は良いのですが、時にそれがやり過ぎだったり、お客さんへの対応で気を抜いてしまったことがクレームになっていると思いました。

 

ホテルでの研修はちゃんとしていた

このホテルは初日の研修がちゃんとしてて、ホテルの企業理念やヒストリーについて、研修で説明してくれる人は日本人だったので、英語での説明と日本語での説明の両方をしてくれました。

そのあと、簡単な自己紹介とディベートがありましたが、それも英語でした。英語環境を求めて

いる人にとっては、かなり良い環境なのですが、仕事が始まってから、英語が分からないと苦労する同期もいました。

僕はワーホリで似たような環境で働いていたので、特に不自由はしませんでしたが、人によっては英語オンリーの環境で働くのは大変かも知れません。

そもそも、このホテル自体がスタッフのフォローがほぼ無くグダグダなので、来ることはオススメしないですね。

 

 

避難訓練の時に感じた違和感

最初にこのホテルに対して違和感を感じたのが、火災避難訓練でした。僕ははナイトフロントだったで、僕と同期のリゾバスタッフと1週間前に新しく入ってきた新入社員の3人でフロントデスクでの対応をしました。ちなみに全員日本人です。

 

火災避難訓練は2日間ありました。避難訓練は、まず火災報知器が鳴って、自分たちレセプションがホテルの どの場所で火災が起きたのか?をホテルの総支配人に英語でレセプションの電話を使って伝えます。

そして、怪我人がいてお客さんから連絡があれば、それにも対応します。それも英語で対処して、ワーホリ経験者が見ても、このホテルでの英語の対応は難しいですね。

例えばconsciousness(意識がはっきりしているか?) などの難しい単語が出てきたり、聞くことも細かいです。ここは聞く質問をむしろ、ややこしくしてる印象で単語がいちいち難しかったです。

こういう緊急時の状況で使うにしては分かりにくいし普通の日本人だと厳しいなと思いました。

 

正直なところ[どこで?][誰が倒れてるか?]だけをとりあえず聞けば良いだけだと思うんですよね。このホテルって全体的に危なっかしくツッコミどころしかありませんでした。

 

しかも、怪我人がいるか?いないか?、重症か?軽傷か?骨折してるか?など場合によって、連絡するマネージャーが違うんですよね…   おかしくないですか?(笑)

 

本来なら総支配人(ジェネラルマネージャー)に伝えるより、まず自分の部署の上司に報告して指示を待つべきだと思うんですよ。レセプションに連絡してくるのは、お客さんだけでスタッフは直でマネージャーに連絡した方がいいです。

 

その方が早いですし、マネージャーの方がその現場を分かってると思うんですよね。

 

しかもホテルの都合上、リゾバスタッフが1年に2回も入れ替わるんですよ? フロントデスクで電話対応をするにしても必ずベテランがいた方がいいです。

 

このような状況なので、いつか大きな事故が絶対に起こると思いました。それに大きな事故が起きた時にうまく対応できないと思いました。

 

もしも夜中に緊急連絡が来た場合リゾバの新人が対処できるのか?

一番酷かったのが、僕が働いていたナイトフロントです。ナイトフロントは完全に新人リゾバスタッフに任せっきりでした。避難訓練の時にも思ったのですが、いざ緊急連絡があったら、新人だけでなく対処できるでしょうか?

 

リゾバではいろんな人が来ますし人の入れ替わりもあります。こんなグダグダなホテルなので、すぐ辞める人も多いでしょう。それを新人で右も左も分からない人に任せっきりで、ナイトフロントは1人か2人で対応します。

 

もしも、入って1週間の新人が1人しかいなくて、その新人さんが緊急連絡に気がつかなくて、お客さんが心臓発作で倒れたとしたらどうですか?

事故が起きたあとに、その新人さんを責めるのは簡単ですが、その状況を作ったのはホテル側の責任です。改善しない限り、また同じ事故が起こるでしょう。

 

このホテルは、人件費削減してるのか人手が足りてなくて、新人に仕事が任される割合が多いなって印象です。

とりあえず、危機管理がザルってところが一番の問題です。コストカットしたらそれだけ事故が起きた時のリスクが大きいんですよね。

 

覚えることが多すぎるのにマニュアルが無い

最初めちゃくちゃ説明、説明でメモするのが大変でした。最後にはメモのページが足りなくなったくらいです。

 

今回、このホテルで思ったのが、仕事の覚え方でメモって無駄だなって思いました。メモすると仕事してる感じがするっていうのも独特な日本の文化だなって感じました。

そもそもの話、メモしながら、聞きながらで1回で全て理解できるわけないんですよね。

それに、数ヶ月で入れ替わる人にメモを取らせるのが、効率悪くて頭悪すぎですね。

 

最初から必要な情報が分かりやすくまとめてある冊子を配って説明すればいいのになって思いました。これだけシーズンのオン・オフで人が一気に入れ替わるのにですよ? 下手したら少数の正社員と大多数は右も左も分からない新人だらけです。

それを少数の正社員が自分のやることもいっぱいいっぱいでできますか?と言われたら無理だと思いますね。それに忙しくて、正社員の人はけっこうイライラしてたり、教える余裕が無さそうで、新人さんは置いてけぼりになるシチュエーションを自分も経験しましたし、周りでもそういう話をよく聞きます。

 

それにマニュアルを用意してないのが不可解で、メモなんかするよりもよっぽど分かりやすいですし、分からない場所は、マニュアル見ながら説明してもらった方が分かりやすいです。あとで分からないことも自分で復習できますし。

それを新人に任せっきりであとはよろしくって感じです。明らかに新人に丸投げです。これじゃ事故が起きるなというのが率直な感想でした。その犠牲になるのは、まずお客さん、そして責任を取るのは右も左も分からない新人リゾバスタッフと正社員です。

明らかに事故が起きた時に大変な環境だなと思いました。まるで北海道の某観光船の事故みたいに大きな事故が起こっても、全く不思議ではないホテルでした。

あの観光船もたまたま事故が起きたというよりも、普段から事故が起きやすい状態だったり、事故が起きても上手く対処できない状態で放置されてて、そこへ悪い状況がいくつか重なって事故が起きたんだと思います。

 

ナイトフロントの仕事量が多すぎ、しかも新人に丸投げ

ナイトフロントの仕事では、前日、前々日のお客さんのために冊子や鍵を準備して、コロナの書類も名前を全て打ち込みします。

パソコン系の仕事とフロントの掛け持ちでやることがめちゃくちゃ多くて覚えること多かったです。

 

しかも、ナイトフロントでいるのは、僕ともう1人の新人のリゾバスタッフだけです。何かトラブルがあっても対処できないことが多かったです。
それに夜中に何かあっても教えてもらってないことばかりで分からないことだらけでした。ちゃんと教えてくれる人が1人いましたが、それでも大半の人は忙しくて新人に教える暇がない感じでした。

 

そして、このホテルの売りが早朝の雲海テラスです。なのでお客さんは、早朝5時にはフロントにやって来ます。それから雲海テラスの時間やアクティビティの開始時間、アクティビティの内容、バスの時刻、部屋についての質問事項やリクエストなどの質問や対応も朝早くからやります。

 

あまりに忙しくて夜勤なのに目が冴えてましたし、時間が過ぎるのが一瞬で早くしなきゃってプレッシャーもあります。しかも翌日にできてない仕事はfacebookのグループラインで指摘されてほぼ公開処刑状態でした。

 

なのにクラブメットは本当に1人いないと仕事回らないくらうギリギリの人数で仕事してました。

人が足りてないから、すぐ辞めないでってポンスタッフから言われたのが矛盾しか感じませんでしたね。

 

ホテルのレビューでクレームをいくつか見かける

ゲストに対してはノリが全て的なところがありました。

裏側は、人手足りてなくて、僕らみたいな人で補ってる感じですね。

それでこのホテルなんですが、お客さんでファンやリピーターが多いんですが、ちょくちょくスタッフの対応の仕方でクレームは見ますね。

も裏側を知ったらその理由がハッキリと分かった気がします。
たかだか1、2ヶ月の、ど新人スタッフがいっぱいで上手く管理や教育できてなかったらそうなるなと、、

とりあえず僕の部署の仕事は、オーバータスクというか、メモすること多くて、毎回、メモ帳がぐちゃぐちゃになってます。(しかも教える人がイキった感じの年下正社員で、その人の態度も原因で辞めました。)

 

しかも、この今いる仕事が自分ともう1人リゾバの同期しかいないんですよ?

自分辞めたら、もう1人の人が仕事しないといけなくなるけど、このホテル人手足りてないなって本当に思いますね。

それに、もう1人、2人スタッフいたら違ったんですけど人は入ってこないみたいでした。しかも辞める時に派遣会社とはかなり揉めました。仕事を辞められては困ると渋られましたが、強行突破で辞めました。明らかに異常な状態で、1人辞めたら仕事が回らないって典型的なブラック企業なので。

 

 

英会話教室ではなく、あくまでホテルはホテル

このホテルが、ちょっとイタイなと感じることは、お客さんにもまず英語での対応を求めることですね。英語オンリーの環境を求めて泊まりに来る人もいますが、単純にトマムに滞在して、アクティビティーをしたり、トマムの雲海を楽しむために来ている人もいます。

 

英語圏のホテルであれば、日本人観光客も英語を話せないと不便ですが、日本なので英語環境であってもお客さんに対して、英語→日本語でフォローだと思うんですよね。

 

このホテルに来た人が、英語で苦労してるのをネットの感想や口コミで知ると、このホテルってちょっとイタイなって感じました。なんというか、働きに来るリゾバスタッフにもお客さんに対しても英語ができる前提みたいな印象を受けるんですよね。

 

 

英語ができないなら、スタッフもそれなりにカタコトでも良いから日本語を話せるようにならないとダメだよなって感じます。日本語を話す努力はして欲しいです。

 

それか、つねに外国人スタッフがお客さんに対応していたとしても、日本人スタッフが英語が分からないお客さんに対応できるように目を配るなどの配慮は必要かなと思いました。

しかし、全体的にスタッフの人数が足りてないことと、コロナ前は海外のお客さんをメインのターゲットにしていたホテルということもあって、ネットの口コミでは、英語で不便してる人もちらほら見かけましたし、クレームの内容にも納得しました。

 

ビュッフェの食事が海外基準

ネット上の口コミを見ると食事について、ほとんどのコメントでは満足度が高かったのですが、一方でクレームもちらほら見かけます。

例えば、お客さんの口コミでステーキの肉が硬い、食事がコストコレベルという意見を見ました。確かに海外にかなり寄せてるホテルなので、食事も海外向けの食事です。

ホテルオープン前は、僕もリゾバスタッフと正社員と同様にビュッフェでお客さんが食べる食事を食べていましたが、ステーキの肉が硬かったです。

 

僕は海外の肉の硬さに慣れてましたし、分厚くて硬いステーキ肉はナイフで細かく切ればちゃんと食べれるということを知っていたので問題無かったですが、日本の柔らかい和牛ステーキに慣れているお客さんの大半は海外の硬くて分厚い肉に悪戦苦闘したんじゃないかと思います。

日本のステーキみたいに切られて出てくるのではなく、分厚い肉の塊がそのまま出てくるので、対処に困ります。

そういうちょっとしたとこは日本に合わせた料理で良くないか?というのも感じましたね。

 

正社員は夜遅くまで働いている

正社員の人は朝9:00〜23時くらい働いてる人もいますね。

正社員は、朝はオフィスや普通の仕事。夜はパフォーマンスやイベントで働いていて、朝9:00~夜11:00 深夜1時まで仕事してました。

残業は付かなくて、タイムカード押してから仕事することもありました。残業付けないように注意はされましたね。それとリゾバスタッフは寮費無料なのに、正社員は寮費が月3万円もかかるみたいです。

 

とある正社員には「残業代も出ないし大変だから迷惑かけないでね」って言われました。その人が教育係で一番ブラック体質が身についているような社員の人で、こういう人がブラック企業をよりブラックにしてるんだと思いました。

 

もちろん、いい人もいましたが、みんな余裕が無い状態で、分からないことも聞きにくい状況で、一回言われたら覚えないといけない雰囲気でした。

残業代は出ないのに超・長時残業でしかも寮費まで取られるってヤバすぎです。それをおかしいと思わずに働いてるスタッフもかなり麻痺ってます。このホテルの搾取度は五つ星でしたね。。

 

ここに来て初めてのサビ残

このホテルに来て初めてサビ残したけど、ただ単に人がいなさすぎるのと、自分達みたいな新人じゃ、まだまだ即戦力にならないだけだったので、しょうがないと思うんだけど。3時間くらいのサビ残で自分達が帰っても正社員は夜遅くまで働いてました。外資でも、やっぱり日本は日本ですね。

 

サビ残って誰も疑問に思わないのかもしれないけど、よくよく考えたら変ですよね?

店で商品を盗むと捕まるのに。会社が社員や従業員から労働力と時間をタダで受け取るのは違法じゃないんですから。厳密に言えば違法だけど、みんな疑問に思わず受け入れてる感じがブラックだなって思いました。

 

いつも夜遅くまで働いてるマレーシアの上司に残業時間付けれるか?を聞いたけど無理らしくて。みんな疑問に思わないんだろうか?と疑問でした。

本当、それがルールだからって感じでみんな自然に受け入れてましたね。

正社員は働く時間が多すぎるのに、残業代がほぼゼロって、さすがに厳しいですね。働く気は起きないです。

リゾバの派遣としては、残業代きっちり付けてもいいんだと思うんですが、どうやら派遣先のホテルによっては、暗黙の了解というか残業代つけるのはダメらしいです。これも入ってから知りました。

全然条件違うじゃん!!って思いましたね。たぶんリゾバあるあるなんでしょうけど。

 

高級ホテルの裏側

ホテルのルームの部屋の値段が一泊 5万とか10万とかなのですが、大半が入って1、2週間の右も左も分からないど新人でホテルを回してるんですよね…

ルームの値段高いのにそこまでして人件費削って利益出したいかな?って疑問でした。

ルームの値段が10万、20万くらいする高級ホテルでも、実際の裏側は、、スタッフのみんながみんなプロではなくて、教育もろくにされてない、ぶっつけ本番で仕事丸投げ状態の新人リゾバスタッフが仕事を回してるのもヤバいです。

 

給料日が月末締め 翌月払い

Pスタッフの給料が5月末までの給料が6月末に入ってくるらしいんですが、5月末はほとんど働いてないので、そこまで給料を見込めないんですよね。 

6月の給料が7月末に入ってくるらしいんですが、正直「最初の給料までの道のり長すぎじゃね??」と思いました。

 

給料の入ってくる遅さも致命的なので、金欠の時にうっかりブラックなホテルにリゾバに来てしまったら終わりです。

 

どうやらネットで調べると、給料には翌月払いというのがあるらしく。その月に働いた給料が翌月末に入ってくることもあるらしいのですが、派遣会社に問い合わせると、途中で辞めてしまうと、前払い制度は使うないようです。

 

ホテルの仕事をバックれる

このような状態の職場で、さすがに仕事をして1週間そこそこくらいで半分憂状態になりました。

ポンスタッフには仕事を辞めたいって言ったのてすが、「次の人が決まるまで続けてください」の一点張り、あまりに聞き入れてもらえないので、同じくリゾバで同期の人と一緒にナイトフロントの夜勤明けにこっそりバックれました。 

 

 

トマムのとあるホテルでリゾバした体験談①

こんにちは、とーしばブログのとしです。

今回はトマムにリゾバに行った体験談です。

 

僕が少しだけ働いていたのが、北海道トマムにある某外資系のリゾートホテルです。このホテルの1番の特徴は100%英語で仕事をすることだったので興味がありました。

リゾバ求人でトマム、英語環境とかで調べると出てきます。

 

留学、ワーホリの準備期間として、仕事で英語を使えて、お給料ももらえるので、これからワーホリに行く人にとって一石二鳥なのでは?と思って行ったのですが、行ってみるとホテルはブラックで、しかもグダグダ、13日くらいで辞めてしまいました。

 

ホテルで働くにあたって登録した派遣会社は

僕が登録したリゾートバイトの派遣会社は、Pスタッフという会社でした。

 

聞いたところによると、Pスタッフはリゾバ派遣会社の中でもトラブルが多い会社みたいです。僕も派遣先でいろいろ問題があって途中で辞めました。

(しかも、トマムのホテルを辞めたあとに紹介されたニセコにあるホテルも行かなかったのですが、ブラックだと評判の旅館でした。)

 

とりわけPスタッフは、リゾバで派遣先のホテルに着いてから、聞いてたのと違うということがよくあるみたいなのですが、本当にそうでした。

派遣先でトラブルがあった時は、遠慮なく派遣会社に電話してそのことを伝えた方がいいです。

僕が行った派遣先も事前に聞いた内容と実際の内容に違いがあり、派遣会社と話し合いました。

 

 

基本的にネットに載せてある求人内容も、あくまで働く人を集めるのが目的なので、どの業界でも派遣会社っていい事しか言わないですし、聞かないと答えてくれないので、トラブルを避けるためにも、事前の確認はしっかりした方がいいです。

実際に[人間関係良好][満了者多数][人気案件]って書いてても、実態は、すぐ人が辞める問題だらけの職場がけっこうあります。

 

 

 

北海道へのリゾバにかかった赴任旅費とリゾバの落とし穴

トマムでのリゾートバイトは、航空券を取ると片道だけでも1万5千円くらいしました。プラスで自宅から空港に行くまでの電車代やバス代もかかるので、往復だと5万、6万くらいしましたね。

なので働いた分はほぼ交通費に消えました。。

 

⇒沖縄や北海道など、赴任旅費の負担が大きいところほど慎重に選んだ方がいいです。

 

もし赴任先のホテルが超絶ブラックだったり、クセの強いパワハラ上司がいたり、食事が不味くて最悪だったり、住む場所がボロボロの不潔な寮だったとしても、派遣の仕事を辞めたら赴任旅費は出してもらえないんですよね。

 

赴任旅費支給というのは、あくまで最後まで期間満了できれば]の話であり、ここら辺は派遣で働く人が不利にできてます。

 

北海道だと、トマムニセコ洞爺湖、知床、サホロ、礼文島などリゾバで働く場所は、田舎の僻地であることが多いです。行くまでの交通費も高くなりますし、行くまでの時間もかかります。

 

このように北海道のリゾート地だと、航空券だけでなく、プラスで空港行きのバスや新幹線に乗ったり目的地に行くまでの費用がかかります。なので、他の場所に行ってリゾバをするよりもお金がかかるんですよね。今回のリゾバで僕はこれで失敗しました。

 

PCR検査を受ける

プラスで、僕の住んでる地域でPCRを受けたら費用が4000円だったのでした。この派遣会社は実費で受けないといけませんでした。県によっては無料で受けれるところもあるみたいです。

PCR検査の時間は3、4分ほどで、オンラインで予約して、検査結果も、受けたその日にメールで伝えてくれたので、ホテルの人事部にPCR検査の結果をメールで送ることになりました。

 

PCR検査費用4千円を節約するために、リゾバの担当スタッフの人に自分でPCRキットを買ってPCR検査をしてもいいか問い合わせたのですが、最初は大丈夫と言われ、あとからトマムの派遣先の担当の人の話で、ちゃんとした場所で受けないといけないということを知り、自前で買ったPCRキットのお金が無駄になりました。

派遣会社によってはPCR検査費用を負担してくれたり、実費だったり違うみたいです。

そして、PCRについて担当の人と現地担当の人の話が違っていたので、派遣先については、現地担当の人に問い合わせた方がいいみたいです。

 

ホテル赴任初日

朝、5:00に大阪行きのバスに乗り、関空LCCのピーチに乗って新千歳空港空港へ。それから電車でトマム駅に着いたのが16時でした。そこから専用の車で派遣先のホテルに行きます。

 

派遣先に到着すると、マレーシア人のスタッフの人に部屋に案内され、スーツケースや荷物を置きました。それから簡単な説明を受けて、部屋に戻り荷物を片付けました。

 

18:30に夕食を食べたのですが、6月4日まではホテルがオープンしていないので、お客さんが使うバイキング会場で食事が出来ました。食事はホテルの案内をしてくれたマレーシアのスタッフの人としました。

僕自身、マレーシアで語学留学をしていたので、クアラルンプールのことやマレーシアのことを話ました。リゾバ赴任初日は簡単な説明と夕食を食べて解散でした。

 

寮の部屋ついて

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このホテルの寮は、ホテルの中にありリゾバ派遣会社に見せてもらったような感じの部屋でした。ただ写真では分からなかったのですが、部屋の感じが完全に海外のアパートの一室のような部屋でした。部屋の壁やカーペットとかもきれいでしたね。

このホテルはスタッフ用の部屋については、ほぼ問題はありませんでした。
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スタッフ用の部屋は風呂とトイレが共同で2人で使います。

部屋のドアを入るとトイレと風呂が一緒になっていて、少し奥に進むと、二つの部屋に分かれています。

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もともと、大きな部屋を壁で区切ったような感じですね。

 

シーズン終了後、しばらく部屋が使われていなかったこともあり、部屋に入ったら海外の匂いがしたので、ホテルの人に頼んで特殊な鍵で窓を開けました。

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窓は、スタッフに頼めば開けれるようなので換気はできるようです。エアコンも付いていますが、夏にならないと使えないようです。

部屋にはテレビが付いていて普通に見れます。冷蔵庫も小さいタイプですが、問題なく使えてますね。

部屋にはゴミ箱もありました。

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部屋にはロッカーもあり、ハンガーもあったので、自分でも持ってきましたが、必要なかったですね。全ての部屋にあるとは限らないので一応は持ってきた方がいいかも知れません。

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部屋には、ロッカーの他にも部屋に入るとすぐ横に収納スペースがあるので、スーツケースなどを置くといいと思います。

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部屋から出て廊下がこんな感じです。寮の部屋はカード型のルームキーで開けます。

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同じ階には洗濯機と乾燥機が何台かあり無料で使えました。100円など小銭が必要なタイプではなかったですね。

 

寮のWifi について

ホテルと寮にはフリーWifi が付いてますが、少し遅いのでポケットWifiを持っていくといいと思いました。

僕は楽天モバイルを使っているのですが、トマムでも問題なく使えました。むしろ楽天モバイルwifiの方が寮のWifiより早かったので、寮のWifiの速度が遅いときは楽天モバイルのポケットWifiを使っていました。

トマムは他の町に行くにも交通費が高く、コロナ対策で門限があり外出できる時間も行ける場所も限られています。さらに周りに何も無い場所なので、ネット環境が不便だとストレスになるので楽天モバイルのポケットwifiを併用していて正解でした。

 

もちろんポケットWifiだと費用がかかるので、少し速度が遅くても大丈夫って人は寮のWifiだけを使うといいと思います。

具体的な寮のWifiの遅さでいうと、YouTubeのサムネの写真を表示するのが遅かったり、インスタやネットのウェブサイトなど写真系のデータを表示するのが少し遅いように感じます。

 

 

トマムでの服装について

僕が赴任してきたのが5月末でしたが上着が必要なくらい肌寒かったですね。7月、8月でもで雨の日や早朝、夜中など寒い日があるので、トマムだけでなく北海道では夏でも長袖や上着が必須です。

 

 

ビリギャルはお金持ちだった?/ 海外旅行の航空券ニューヨーク行き片道50万円ツイートから見るお金持ちと一般人の金銭感覚の違い

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こんにちは、最近とあるツイートを見て感じたことについて書いていきたいと思います。

それが、

「ニューヨーク行きの飛行機をついに予約した。片道2人で50万円(ANAエコノミー)。普段もこれくらいしますか?」というツイートですね。

 

最初にこの記事で結論を言ってしまうと「海外の航空券を買う金銭感覚にも一般人とお金持ちで差が出るよね」「ビリギャルってお金持ちだったのか?」いうだけの話なのですが、、

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まず基本的には、Skyscanner 使えば、LCCで安い航空券を探せます。

 

Sky Scanner は、予約する航空券の予約サイトで、たまに地雷があったり気をつけないといけない場合があるのですが、簡単にお手ごろな価格の航空券を探せる便利なサイトです。

 

予約する時期を選んだりすれば、安い値段で、いろいろ選択肢はあります。「普段でもこれくらいしますか?」と聞くあたり、パッと見で、お金持ちなのか、あまり海外に行ったことない人なのかな?と思いました。

海外行きの航空券の値段の相場なんてSky scannerで調べたら出てきますからね。

 

[2022年5月、6月 成田→ニューヨーク行き]

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(2022年5月現在)調べたところ、東京の成田空港からニューヨーク行きで片道7、8万ですかね。1週間、2週間後など直近だと10万くらいしますし、関空からニューヨークだと10万円台でした。

一般人の感覚からすれば、7、8万の航空券でもニューヨークに行くのは高いですね。

 

しかし、ANAとかJALみたいな日系のちゃんとした航空会社で、直行便で、なら片道25万は妥当な金額だと思います。それでも一般人には、かなり高いですよね。

 

僕が気になったのが、片道25万のチケットを普段もこれくらいしますか?」と聞いてしまう感覚ですね。正直、片道だけで25万は、かなり高い部類です。ここら辺が海外によく行く身としては、お金持ちと一般人の違いだなって思いました。

 

やっぱり、このツイートで、いくつかコメントや引用リツイートを見ると僻みというか、嫉妬コメントも見ます。

大半の人は片道25万×2なんてお金を出せるほどの経済力を持ってない人が大半ですからね。

往復チケットだと2人で100万ですからね。たかだか移動だけで100万円は一般人の金銭感覚では、ほぼ無理ゲーですよね。。

 

本人たちに全く悪気が無くても、「普段もこれくらいしますか?」という発言に対してイラッとするはいます。

バブル時代、一億総中流の時代とは違い、日本でも職業や住む地域や学歴、その人の勤める企業によって年収が大きく違いますからね。

 

だから[ニューヨーク行き片道2人で50万]は一般人の金銭感覚だと、なかなか出せないんですよ。さらにプラスで移動費、レストランでの食事代、ホテル宿泊費、ツアーの費用を入ると成田→ニューヨークの往復便だけで100万円でプラスアルファで100万くらいに余裕でなりますからね。

 

「ニューヨーク行きの航空券片道2人で50万円 普段もこれくらいしますか?」のツイートで思い出したのがこの本です。

お金持ちと一般人の感覚の違いって、まさしく「航空券50万 普通ですか?」と悪気なく言ってしまうとこだと思いましたね。この本にも、そういう何気ない格差社会のエピソードが載ってます。

 

「ニューヨーク行き航空券2人で50万円 普段もこれくらいしますか?」ツイートをしたのは、、

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そして、この話のオチが「片道50万ツイート」をした人はビリギャルの人でした。ちなみに、この表紙の女の子はビリギャル本人ではなく、石川恋さんというモデルさんみたいです。著者もビリギャル本人ではなく、あくまで指導をした先生の著書で、本の内容の半分は塾の宣伝のためだと思いますね。

 

そこで気になって、ビリギャルについていろいろネットで調べたのですが。。

ビリギャル】の映画だけを観たことがある僕のビリギャルのイメージって[貧しくて勉強が全くできない女の子が、貧乏だけど親が頑張ってお金を出して、塾に通い、ビリギャルも心を入れ替えて、努力して勉強して、慶應義塾大学に行くサクセスストーリー]かと思っていましたが。

 

実際にはそうじゃなくて「もともと偏差値の高い愛知県の名門進学校で、遊びすぎて成績が一時的に落ちていただけの女子高生」でした。

 

愛知県って期間工の仕事でも分かるように、トヨタデンソー、三菱など、日本を代表する自動車関連の大企業が拠点を置く場所で、愛知県の平均年収も他県より圧倒的に高いんですね。下手すると、東京よりもお金持ちの数は多いかもしれません。そう考えると、愛知県自体が年収が高い人が多い地域だということも前提として考える必要があります。

 

そんな場所の中高一貫の名門校の出身で友達と遊んでて、一時的に学力が落ちたけど、他の人より早く1年半前から慶應義塾大学に進学する準備をして、英語の科目を重点的に勉強して、塾代も100万くらいする塾のコースに通ったって知って「なんだ、、この人もともと金持ちで、勉強できる人だったのか」って思いました。

 

 

本当のビリギャルは【僕たちのイメージするビリ】ではなく、むしろ愛知の名門高校の中で成績が下がっていただけのお金持ちの優秀な高校生でした。

 

 

結局、【ビリギャル】の話も美談に見えて、実際にネット上にもよくあるポジショントークですよね。

なのでネットで調べたら、ビリギャルは全然ビリじゃなかったとか、本の表紙の女の子も本人と違う人だし話に語弊があるとか、詐欺とかって意見も見ました。

ビリギャルって、あくまでよくある、ポジショントークで、勉強できないごく普通の子が頑張って成功する的なストーリーは注目されやすいですからね。

 

それを裏付けるようにビリギャルのツイッターのプロフィールにも華麗な学歴と経歴があるのを見てやっぱりそうでしたね。むしろ、そうですよね。それだけ優秀は大学や海外の大学留学までしてるんで、お金がないと厳しいんですよ。

 

だから、ビリギャルの学歴や経歴やビリギャルの裏エピソードを踏まえても「ニューヨーク行きの飛行機をついに予約した。片道2人で50万円(ANAエコノミー)。普段もこれくらいしますか?」ツイートからお金持ちの金銭感覚が透けて見えましたね。

みかんの丘とアブハジア紛争から考えるウクライナ情勢

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こんにちは、今回は、Amazon Primeで、みかんの丘という映画を観た感想です。

この映画は、2013年公開のエストニアジョージアの合作映画で、一般的な戦争映画のように、派手な戦闘シーンはないのですが、みかん農家を営むリトアニア人のお爺さん2人と負傷して助けられたチェチェン人とジョージア人の共同生活をし、そこで交わされる会話から平和について、とても考えさせられる内容になっています。

 

今のウクライナ情勢にも通じるところがあり、オススメの映画です。

[みかんの丘]はAmazon Prime Videoで観れます。

 

みかんの丘とアブハジア紛争

みかんの丘(原題Mandarinebiみかん) は、アブハジア紛争(1992年〜93年) というジョージアアブハジア、その独立を軍事支援をするロシアでの戦争を題材にした映画です。

ソ連崩壊後、旧ソ連だったジョージアソ連から独立しますが、そのジョージアの中にあったアブハジアジョージアから独立しようするという少しややこしい内容です。

 

エストニアの名優レンビット・ウルフサクが演じるエストニア人移住者のイブォは、友人のエストニア人、マルゴスとみかん農家をしていました。

そこにジョージアから独立したいアブハジアとそれを阻止したいジョージアとの間で1992年に戦争が始まります。

大多数のエストニア人はアブハジアからエストニアに避難しますが、イブォとマルゴスはみかん農家を変わらずにやっていました。

しかし、2人が営むみかん農家がある場所も戦争がやって来て、ジョージア、ロシア、アブハジアの領土争いに巻き込まれます。

 

平和な暮らしを一瞬で破壊する戦争

戦争とは、そこで暮らす人の生活を全く考えずはじまるんですね。ウクライナでの戦争だって、なんの前触れも無く、平和に暮らしてる人たちの生活を一瞬で破壊しました。

 

ウクライナも、アブハジアジョージアも、もともとは様々な国の人が住む多民族の国です。そこに政府の指導者が入り込んできて、ロシア系住民の保護だったり、アブハジアの独立のためとか、ジョージアの主権を守るためなど、今まで仲良く暮らして来た人たちを戦わせる理由を作ります。

 

日本に住んでいると分かりにくいですが、様々な民族が一つの国に住んでるような国では、戦争が始まれば、隣人としてお互いなんの問題もなく、仲良く暮らしていたとしても、国や民族の区別ができて敵同士になります。 

ここが戦争の怖い所であり、日本に住んでいると分かりにくいですが、中東やアフリカ、アジアなど世界中で、民族や宗教、国境、国の違いから戦争が起き続けています。

 

負傷したチェチェン兵とジョージア兵を助けるイヴォとマルゴス

ある日、マルゴスとイヴォは、戦闘で負傷した2人の兵士を自宅で手当します。1人はアブハジアを支援するチェチェン人兵士アハメド、もう1人はジョージア兵士ニカ。2人はお互い敵同士です。

チェチェンも今でこそ、ウクライナ情勢のニュースを見ていると、ロシア軍のカディロフとカディロフツィーによってチェチェンはロシアだと認識されがちですが、当時はロシアからチェチェンも独立しようという気運がありました。

そういう背景もあってジョージアから独立しようとするアブハジア側を支援する兵士としてチェチェン人が出てきます。

最後のシーンでチェチェン人兵士アハメドがみかん農家にやってきたロシア兵と対立しているシーンの背景にはこうした多民族国家ロシアという背景もあるんですね。

 

同じ家に敵兵がいることを知った2人は、お互いに敵意を持ちますが、イヴォは家の中では戦わせないことを約束させます。

ここから、出身地が異なる4人の共同生活が始まります。

 

みかんの丘予告編


www.youtube.com

 

チェチェン人兵士アハメドジョージア兵士ニカの会話と戦争

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この映画で印象的なのは、負傷した敵国どうしの兵士2人がエストニアという第三者に助けられ、一つの家に暮らすというところです。

 

対立していた2人の会話が、戦争とな何かを考えさせてくれます。

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チェチェン人兵士アハメドチェチェン民族音楽を聴いているシーンでは、アハメドジョージア人のニカにどんな音楽が好きか?と話しますが、ニカはジョージア人の土地もそうか?と言います。

ここで、ジョージアチェチェンの音楽の話から、領土争いの話に変わります。

 

ハメドは「どこの土地か?」と聞けば、ニカは「ここのことだ」と答えます。

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ニカが「今いるところだ」と言うとアハメドは「ここはエストニア(命の恩人であるエストニア人のイヴォの家にある)のイスだ」ここは「アブハジアだ」と答えます。  

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それに対してニカは「勉強しなかったのか?学校で習わなかったのか?学校はあったのか?」「にやけたよそ者がジョージアで何をした?」とアハメドに言います。

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それに対してアハメドは「お前のような悪魔から小さい国を守るんだ」と答えます。

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ニカは「分かってないね。何にもね。歴史がわかるか?」

それに対して、アハメドは「好きなだけおしゃべりしてればいいさ。ここでは安全だもんな」と軽くあしらいます。

このケンカを見かねたイヴォは止めに入ります。お互いの主張を言い合う様子は、ロシア人とウクライナ人の会話にも似ています。

 

そもそも日本のような島国がかなり特殊な環境で、ヨーロッパのように陸続きの国は古くからさまざまな人種や民族の人が住んでいます。

近代になると、国という概念ができ、国境線をめぐり戦争が何度も起きてきました。この映画に出てくるアブハジア戦争のように国を持ちたい民族グループは独立するために戦争をしてきました。それを阻止するための戦争もたくさん起きてきました。

陸続きで様々は国がひしめき合うヨーロッパ(その他の地域でも)では、歴史や民族という言葉は国をまとめるためにも使われてきました。

人は、学校などで歴史を教えることで、自分たちは○○人だという考えを持つようになりました。ひとたび戦争が起こると、その国に住んでいる人たちは国のために戦うことが求められます。

 

 

ケバブバーベキューのシーンでは

ある日イヴォは、二人の仲直りのために外でケバブのバーベキューをすることにします。

家の中ではお互い殺し合いをしないと約束していたアハメドとニカですが、口喧嘩はしても、お互いを殺す気にはなれませんでした。

最初は対立していた2人ですが、イヴォの家で共同生活をしているうちにお互いを認め合うまでになりました。戦争がなく平和であれば、こうして民族や国に関係なく仲良くできるはずだったんですよね。

 

イヴォは、ずっとケンカしてるアハメドとニカの2人に対して「まったく何だ?殺す殺してやるって。そんな権利、誰が与えた?」と問います。

ハメドは「この戦争だ」と答えます。それに対してイヴォは「愚か者」と一喝します。

この会話が、戦争の全てを表してるんじゃないかと思います。他国で人を殺す権利を与えるのが戦争です。もしも、その時まで争いも無く、仲良く暮らしていても、いざ戦争が始まると、両者は敵同士、アハメドとニカのようにお互いを知らなくても、殺し合いをすることになります。

 

そしてお酒で乾杯する時にマルゴスは「命に乾杯」と言うのに対して、イヴォは「死に乾杯」と言います。

いくら介抱して助けた兵士でも、元気になったら、また戦場に戻り、また負傷したり死んだり、誰かを殺したりするという、戦争への不条理に対してそう言ったのだと思いました。

 

 

ツイッターの「オーストラリアワーホリは稼げるのか?」という質問について思うこと

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こんにちは、

とあるツイートで「オーストラリアって結構お金貯まりますか?」という質問を見かけたので、僕もワーホリを3カ国経験した立場として考えてみました。

 

ツイッターで、ある人は「2年半で7万ドル貯金できてます」と答えたり、ある人はオーストラリアは他の国と比べると給与水準は高いという答えをしていました。

他にも、月に日本円で50万($5000~6000)は貯められると答えていた人もいました。

「自炊すれば物価はそこまで気にならない」という意見もありました。

いくつか質問の答えを見てみたのですが、実際のところどうなんでしょうか?

 

超現実的にオーストラリアワーホリで貯金できる額は?

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僕が思うに、超現実的にオーストラリアワーホリで貯金できる額って日本円で年間100万〜200万くらいだと思いますね。

「これを見て少なすぎないか??」と思う人もいると思います。僕が思うに、むしろ安定して100万〜200万オーストラリアワーホリで貯めれたらすごいと思います。

これより、もっと少なくなる可能性も十分ありますからね。もちろん、日本で800円〜1000円レベルのアルバイトや正社員、派遣社員をやるよりはオーストラリアの方が稼げます。

 

 

オーストラリアは、稼げるってよく言われるんですが、移動したり仕事をいろいろ探したりする手間やコスト、仕事ができない期間を考えると稼げる年、稼げない年を平均すれば、これくらいだと思います。

「オーストラリアワーホリは稼げるのか?」というツイッターの質問を見てて、稼げるっていう人はここら辺を詳しく語らないんですし、しょせん皮算用に過ぎないんですよね。

 

オーストラリアってよく稼げるって言われるんですが、そういう人って稼げることにフォーカスしすぎて大切なことを忘れてるんですよね。

それはオーストラリアワーホリでも、日本でも稼ぐより、どれだけ手元に残るか?が大切なんですよ。

 

仮に運良くローカルの仕事をして、給料が週1000ドル〜1500、2000ドルだとしても、税金、生活費、レント、交通費、交際費引いたら残る額って少なくなるんですよね。給料が高いと必然的に引かれる税金も高くなりますからね。

どうしても固定費がかかってきたり、自炊すると言っても、ある程度は自炊スキルや外食しない自制心が必要です。

 

そして、オーストラリアのローカルの仕事って日本みたいに残業しないんですね。だいたい働く時間は週38時間〜40時間という規定があります。

オーストラリアでも、他のワーホリの国でも、残業はあっても、だいたい30分〜1時間くらいです。

しかも、ローカルの仕事をゲットするのって簡単じゃなくて、まず英語力は当たり前で、仕事経験も重要です。ローカルでも最低時給以外だったり、ハウキーで歩合制のホテルは全く稼げない場所があったり、ローカルですら玉石混交の場合がありますからね。

 

それにオーストラリアワーホリには同じ場所では、6ヶ月以上働けないというルールがあります。だから1年ずっと同じ仕事ができるわけじゃないんですよね。

 

そして、6ヶ月ルールやファームなどの制約があるので オーストラリアワーホリって3年同じ場所でずっと働けるわけじゃないんですよ。

僕は、これがけっこう致命的なんじゃないかと思ってて。

もしもオーストラリアワーホリが最初から滞在できる期間が3年間で、ずっと同じ場所で働けるなら、最初にローカルの稼げる仕事を見つけて、3年間頑張れば、もしかしたら7、8万ドル、もしかしたら10万ドルくらい貯めるということも可能性が高いんですが、現実はそうじゃないんですよね。

 

3年間オーストラリアにいるには、最初の1年目にトータルで3ヶ月ファームで働くこと、2年目は、トータルで6ヶ月ファームで働くことが必要です。

 

このファームがクセモノでアタリ、ハズレが大きいですし、ファームによっては、3ヶ月、6ヶ月同じファームで働けるとも限らないんですよね。

 

ということは、3ヶ月、6ヶ月ファームで働くという条件を満たすためにいくつかファームを転々としないといけないという事態も起こってくるんですよ。

 

それに、考えてもらいたいんですが、フルーツ野菜って、常にあるわけじゃないですよね?

フルーツでも野菜でも、植物ですから苗を植えて水をやって育てる期間があり、ようやく収穫時期があるんですよ。年によって不作の時期もあります。これは考えてみたら、オーストラリアも日本も同じですよね?

 

そしてファームは、普通の仕事と違って、週5で1日8時間で必ず働けるわけではないんですね。

この週5、6で1日8時間働けるってけっこう大切なんですよ。でもファームってそこが全く予想できないんですよね。

 

天気や時期によっては、仕事が全くない週があったり、あっても週2、3日なんてことも起こります。

本当は、シフト表を見ると、仕事がある日だったけど、雨が降ったから途中で作業終了とか、その日になって仕事が無くなって休みになったみたいなことは、普通にあります。

もちろん、フルーツや野菜によっては悪天候でも作業したりする場合もありますが、野外の仕事なので、どうしても、こういうことがあるんですよね。

 

そして一番重要なのが、仕事があっても、歩合制の場合は、仕事が早い人、体力がある人、要領がいい人は、稼げますし、仕事が遅い人はあまり稼げません。

 

それに、例えたくさんフルーツや野菜を収穫できてもファームによって1キロごとのレートがファームごとで違っており、レートが悪いファームも存在します。

 

そしてファームって街中ではなくて、街からかなり離れた僻地にあることが多いです。だから必然的に車が必要だったり、誰かに乗せてもらうとか、送迎してもらうとか、良くて住み込みの仕事を探すとかしないといけないんですよね。

 

そして、ファームによっては、シーズンまで待つ期間があり、たとえ稼げるファームで働けても、セカンド、サードビザを申請するには足りなくて、次の仕事探したり、街移動したりして、残る費用を考えても、やっぱり手元に残るお金は限られて来るんですよね。

 

その上で、3ヶ月、6ヶ月、トータルでファームで仕事をしなければいけない。しかもファームはシーズンがあり稼げる時期が短かったり、ファームの仕事を転々としたり、仕事を辞めないといけないなどの要素を考えるとファーム期間は全く稼げなかったということも起こります。

もしも、稼げるファームに行けたとしてもシーズンとシーズンオフがあり、常に稼げるわけじゃないですからね。

 

オーストラリアワーホリで5000ドル稼ぐのは可能か?

ツイッターで5000ドル稼げるって人がいましたが、5000ドル稼ぐのも可能です。でもそれは税引き前だと思いますし、生活費を全て引いて残ったお金が貯金できるお金です。これはどこに住むか?によってかなり変わってきます。

そして、先ほど述べたように3年間通しで一つの仕事に就ければ稼ぐ難易度はかなり下がると思いますが、どうしても3年間のうちに何回か仕事を変えなくてはいけません。

現実は厳しくて3年間ずーっと5000ドル稼げるってわけじゃ無いんですよ。

 

そして、ローカルの良い仕事をゲットするには英語力、仕事経験がある前提です。

 

オーストラリアワーホリでは3ヶ月、6カ月ファームをしなくてはいけないことや同じ仕事を6ヶ月以上できないことを考えると、かりに良いローカルの仕事をゲットしても辞めないといけないんですよね。

またゼロから仕事を探したり、仕事をやめて少し旅行をしたりすると貯金していたお金が減るわけです。

もしも、5000ドル稼げる仕事をオーストラリアで3年間できれば話は全く違ってくるんですが、ワーホリはそうじゃないんですよね。

あくまで一時的、ある一定期間に5000ドル稼ぐのは充分に可能なんですが、継続してというと話は別で、オーストラリアで月5000ドル稼げるから、継続してお金が貯まるか?と言われたら全く話は別なんですよね。

 

オーストラリアワーホリでは稼ぐということに注目されがち

正直なところ、稼ぐだけなら、僕も2年目(2016年)のワーホリでローカルのファクトリージョブで雇用形態はカジュアルで、時給25ドル、週1000ドルは確実に稼げてて、年収だとだいたい5万ドルくらい稼いでました。

当時で時給25ドルだったんで、当時のカジュアルの最低時給を基準にして自分が働いていたファクトリーの時給で時給25ドルですから、今だともっと上がってると思いますから、6万ドル、運が良ければ7万ドルくらいかもしれませんね。

 

稼ぐだけなら、今のオーストラリアワーホリならなおさらで、ワーホリ勢でもこれくらいいくんですよね。

 

でも大事なのは、いかに安定して、かつ継続して稼げるか?手取りから費用を引いて手元に残るか?であってここを語らない人がオーストラリアワーホリには多いんですよね。

 

よくあるのが、1カ月、2カ月ファームで5000ドル稼げただけなのにそれをやたらアピールする人ですね。

ファームって確かに月だけを見ると5000ドル、6000ドル稼げる可能性があるんですが、シーズン以外の他の月は2000ドルとか、下手したら1000ドルしか稼げないなんてことも余裕で起こってくるんです。

ワーホリで稼げるって言う人はシーズンの本当に忙しい時期だけの給料をブログやツイッターで見せて

これだけ稼げました。みたいなことを言う人がわりといるんですよね。

 

オーストラリアでいい仕事をゲットしたいなら

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オーストラリアの時給の高い仕事をゲットしたいなら、まず初めに英語力が必須です。そして仕事経験も必須です。オーストラリアは皿洗いですら仕事経験が必要ですし未経験に厳しいんですよね。

 

そしてオーストラリアに英語力がない状態で来る人があまりに多いんですが、そういう人は、就ける仕事が、最低時給以下のジャパレスや日本語サイトに載ってる低賃金ファームなどに限られてくるんですよ。

だからまずは、英語力を身につけて来ることが大切になってきます。オーストラリアで良い情報は英語の方が圧倒的に多いんですね。 

 

僕が思うに英語が出来ない状態でくる人がほとんどで、その時点で、ワーホリが終わる頃になっても英語力があまり伸びない、ジャパレスで給料が低い状態でお金もそこまで貯まらないということもあり得るんですよね。

 

オーストラリアワーホリで大学の学費を稼げるのか?

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そして、「オーストラリアワーホリで大学の学費を稼げるのか?」という質問を見て思ったのは、正直なところオーストラリアワーホリは不安定要素が強くてなんとも言えないんですよね。

 

大学の学費みたいに必ず必要なお金を稼ぐ手段としては、額にもよりますが、かなりの意志力と努力が必要です。なので誰にでもオススメはしませんね。

3年間のオーストラリワーホリで、どれくらい貯めれるか?は【人による】ということに尽きます。

 

でも、まともに日本でバイトして時給800円、900円で働くよりは100倍マシなんで、そう言う意味ではオーストラリアワーホリの方が断然稼げると思うので、やっぱり一概には言い切れませんね。

 

このブログの冒頭で述べたようにある人は「2年半で7万ドル貯金できてます」と答えている人がいましたが、自分の成果を盛ってるだけで自称なのか?よっぽど努力したか、運が良かったのか、もともと行動力や英語力があったのか?

少なくとも誰でも2万7000ドル稼げるか?と言われれば、かなり難しいと思います。

このツイートを見て「オーストラリアは稼げる!」って早合点するのは危ないですね。

 

そもそも、こうした成功体験談を間に受けて大学の学費を稼ぐためにワーホリに行って3年間そこまでお金が貯まらなかったとしても、そのポジショントークをした本人は責任を取ってくれないんですよね。

 

いい事しか言わないわりに「努力が足りなかった」「自己責任」と言われて終わりでしょう。

 

だから、これからオーストラリアワーホリに来る人が「2年半で7万ドル貯金できてます」という言葉だけを信じて楽観してワーホリに来るのはかなり危ないと思います。

 

そして「2年半で、7万ドルを貯めた」という答えに対して、では、具体的にどんな仕事を何ヶ月やって、どれくらい稼いで、手取りがこれくらい、生活費を引いて残ったお金がこれくらいって詳しく書いてないんですよね。

 

なので、誰でもできるか?と言われると、やはりかなり努力が必要と言わざるを得ないですね。

それだったら、むしろ3年間愛知県にあるデンソーで働いた方がまだお金を貯めれる可能性が高いでしょう。3年間、真面目に働いて、散財せずに毎月の給料と満了金を貯金した方がお金が確実に貯まります。

 

2年間のオーストラリアワーホリとニュージーランドワーホリ、カナダワーホリの経験でいろいろ見てきて思うのは、3年オーストラリアで、ある程度はお金を貯めれるけど、誰でも出来るわけではないというのが僕の考えですね。

 

もちろん、ワーホリの期間にもよりますし、ある程度はお金が貯まるかもしれませんが、お金が全く貯まらない要素もあるのが、オーストラリアワーホリの怖いところなんですよね。

 

 

オーストラリアドル=100円ではない

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これもよく勘違いされるんですが、オーストラリアドル=100円ではないんですよね。それでもオーストラリアドルを1ドルとして、これだけ稼げたということを言う人が今でもいるんですよね。

 

2022年4月現在は、AUドルが91円、93、4円だったりするだけで、場合にによっては、80円台、70円台に下がることもあります。

少し前までは1オーストラリアドル、70円台でしたからね。

なので、1万ドルは100万円ではなく、1万ドルが70、80万円台になることもあり得るんですよね。

 

だから、せっかくワーホリで1万ドル稼いでも、80万、70万になる可能性があるんですよ。3年ワーホリでオーストラリアにいたら、帰国する頃にオーストラリアドルと円レートが下がったり、逆に上がっていたりというのも運なんですよね。3年という期間でドル円相場は変わりますからね。

そのタイミングでオーストラリアドルを日本円に変えると思ったより稼げてなかったということも起こります。

 

 

ガチでお金を貯めたいなら

それでも、オーストラリアワーホリでガチでお金貯めたいなら仕事以外は休日も仕事終わりも家から出ずに何もしないことですね。

もちろん、旅行、外食、友達付き合いなどお金がかかること全てです。起きてる時は基本仕事をしてる状態です。

 

でも、ワーホリって仕事だけでなく、旅行、海外の友達との付き合い、外出、外食、遊び、そんな経験を全て含めて価値あるものなんですね。

それを全て取り除いても貯金はできるんですが、それだったら日本の方がが良いと思います。

 

オーストラリアワーホリは、お金貯めるためって言っても限界があるんですね。そもそもオーストラリアワーホリに行く人ってお金を稼ぎたいだけじゃ無いですよね?

海外の文化や英語が好きとか、海外で生活したいとか、お金以外の目的もあると思います。むしろワーホリでは、お金以外人生経験の方が大切だったりするんですね。

 

むしろ、これだけ不安要素が強くて、英語力も必要ですし、オーストラリアワーホリは、あくまで稼ぐだけを考えると、非効率すぎるんですよね。

そういう海外での経験を全て含めて、プラスアルファで例えば、3年間で2万、3万ドル貯めれるとかなら、かなり価値があると思います。

 

お金を確実に稼ぎたいならオーストラリアよりデンソーへ行った方がいい

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オーストラリアワーホリに行くより、お金を稼ぐことだけにフォーカスしたいなら、デンソー期間工をした方がお金が貯まりますね。

 

あくまでお金貯めるだけにフォーカスしたいんなら、お金を使わないように休日や仕事終わりは、何もしないことが大切です。

それをやったらオーストラリアワーホリの本来の良さを活かしきれないですし、必然的に仕事を転々としないといけないということもあって、十分にお金を貯めれるかも分かりません。

 

それだったら、オーストラリアワーホリに行くより、愛知のデンソーで3年間、期間工をやって700万〜800万貯めるっていう方がまだ実現の可能性が高くて現実的なんですね。

これまで述べできたように、オーストラリアワーホリでお金を貯めるって、いろいろな要素をトータルしたら、なかなか難易度高いですからね。

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デンソーだったら他の自動車会社みたいに力仕事が少なく、女性でも仕事ができますし、体力的に自信が無くても作業できますし、誰でも応募できます。

もちろん英語力は必要なく、日本人であれば誰でも応募可能です。

満了金もあり、半年ごとに50万円の満了金があります。寮付き、食事付きで、余計な費用もかかりません。

お金を貯めたいなら、家賃や食費、光熱費、通信費、など毎月かかる固定費を安くすること、毎月の給料を決まった額、天引き貯金をするなどが大切になってきますからね。

 

いくら月に稼いでも手元に残るお金が少ないとお金って貯まらないんですよ。そして、そんな生活を継続して2年、3年続けれるか?ということも貯金する上で大切な要素になってきます。

 

最後に

オーストラリアワーホリは稼げるのか?ということを考えてきましたが、オーストラリアワーホリって稼ぐには効率的では無いんじゃないかと思います。

 

このブログでその理由を述べてきましたが、いかにオーストラリアワーホリで頑張っても、限界があると思うんですよ。それに誰でも真似できるわけでは無いですし。

 

それにワーホリそのものが、お金を稼ぐだけでなく、海外経験や友達と遊んだり、旅行をすること全てを含めて価値あるものであって、そう考えると、稼いで手元に残るお金には限界があるんですよね。

 

冒頭で言ったように、年間100万〜200万くらい残れば上出来だと思いますね。

今回は現実的なことばかり書いてきたのですが、これを読んだからと言ってワーホリに行くのはやめたとはなって欲しく無いですね。

それに良いことばかり言う人ってこうしたデメリットをほとんど語らないんですよ。

 

そこら辺が問題だと思ってて、ワーホリに行く前に良いことばかり聞いて、いざオーストラリアワーホリに行ってみたら「イメージと違った!!」ということが起こるんですよね。

 

こうしたことを踏まえてワーホリに行けば、デメリットを回避する方法だったり、ワーホリに行っても無理なく目標を立てやすいかと思います。

ブレヒト版【アンティゴネー】からウクライナ情勢とプーチンによる独裁政権について考える

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今回は、ブレヒトの改変版[アンティゴネー]から、ウクライナ情勢とプーチンによる独裁政権について考えてみたいと思います。

ギリシャ古典[アンティゴネ]は、ブレヒトの出身国ドイツやヨーロッパでは、中学、高校の授業で扱われる有名な古典なのですが、日本ではあまり有名ではありません。

[アンティゴネー]の前の話にあたる[オイディプス王]はオイディプスコンプレックスなど心理学用語で聞いたことがあるかもしれませんね。

 

アンティゴネー】とは?

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アンティゴネー]は、紀元前442年ごろ、古代ギリシア三大悲劇詩人の一人ソポクレスの作品です。

 

アンティゴネーの舞台はギリシャの都市テーバイです。オイディプス王は呪いにより、テーバイに帰れば、父を殺し母と交わるという呪いを受け、母との間にできた呪われた4人の子ども二人の息子ポリュネイケス、エテオクレスと、二人の娘アンティゴネとイスメネが生まれます。

オイディプス王亡き後、息子ポリュネイケスとエテオクレスは、一年ごとに交互に国を統治する取り決めを交わすものの、兄弟はやがて王座をめぐる覇権争いに発展。兄は一騎討ちに敗れ殺されてしまいます。

その後、王位に就いた叔父クレオン王は、国に攻め込んだポリュネイケスの遺体は、国賊として葬礼を禁じ、野ざらしにするように命じます。

アンティゴネは、その禁令に背き、兄を弔おうとし捕縛されてしまいます。死んだ兄の埋葬の是非を巡り、激しい議論が交わされるという内容です。

 

⇒これがアンティゴネーのオリジナルストーリーのあらすじです。

 

ブレヒトアンティゴネーの内容

ブレヒトアンティゴネは、一部の内容が改変されています。

 

テーバイのクレオン王が、鉱山の資源のため、そして自らの野望のために、アルゴスへの侵略戦争を始めます。アンティゴネーの兄ポリュネイケスとエテオクレスも戦争に参加しますが、エテオクレスは戦死し、ポリュネイケスは戦場から逃亡し反逆罪で殺されてしまいます。

 

クレオン王は、国家に反逆したものは、こうなるのだということを国民に示すため、逃亡した兄ポリュネイケスを反逆者として処刑し、遺体を葬ることを禁じます。

 

アンティゴネはその禁を破って兄を弔い、伯父クレオンに抵抗するというあらすじです。

アンティゴネーと独裁者クレオン王のやりとりからは、ブレヒトが伝えたかったメッセージが伝わってきます。

 

アンティゴネーの改作から独裁政権侵略戦争を痛烈に批判した

こうした改変は、劇作家ブレヒトナチス政権下の時代を生き、ナチスから逃れ、ヨーロッパ各地を転々とし、アメリカとスイスに亡命したブレヒトの背景があります。

改変版のアンティゴネーは、戦後間もない東ドイツで上演されました。

 

ブレヒトが生きた時代は、ナチスドイツが台頭した時代です。ナチスによる独裁、戦後廃墟になったヨーロッパ、そしてドイツのありさまを見たからこそ、古代ギリシャの古典だった[アンティゴネー]を侵略戦争独裁政権を批判した作品にしたんですね。

 

アンティゴネーというギリシャ古典のあらすじを改作することで、独裁政権侵略戦争を痛烈に批判しました。

 

ブレヒトアンティゴネーから、現代のウクライナ情勢とプーチンによるロシアでの独裁政権について考えるのにも役立つと思います。

 

 

独裁者としてのクレオン王

ブレヒトアンティゴネーには、テーバイ王国の独裁者としてのクレオン王が登場します。ここには、ナチス政権とヒトラーという裏テーマがあります。

番兵が、クレオン王のことを「総統殿(総統はヒトラーへの呼び方)」と呼ぶ場面からもこのことがうかがえます。

 

これは、アンティゴネーの兄である、ポリュネイケスとエテオクレスが覇権で争い死んだというオリジナルから、クレオン王が始めた侵略戦争に従軍した2人の兄のうち、1人は戦死、もう1人は戦場から脱走して反逆罪で処刑されるというところからも分かります。

 

クレオン王が始めた侵略戦争で、多くの戦死者が出て泥沼化、脱走した兄ポリュネイケスを見せしめとして処刑することで、テーバイ王国の兵士を恐怖でコントロールしようとします。

 

戦場からの逃亡を禁止したクレオン王自身は、戦場から遠く離れた安全な王宮に住んでおり、戦意高揚のためにバッカスの祭りをしたり、戦争の正当性をアピールします。

 

テーバイ市民も独裁者クレオン王に逆らうことが出来ず、戦争の成り行きを見ています。

 

独裁者クレオン王は、自分に逆らうとこうなるということを示すためにアンティゴネーの兄ポリュネイケスの遺体を野ざらしにして遺体の埋葬を禁止することで、テーバイ市民に対しても恐怖を与えます。

アンティゴネーは、そんな兄の遺体を埋葬します。それにより、アンティゴネーはクレオン王の兵士に捕まり、クレオン王により岩屋に閉じ込められ、自ら命を絶ってしまいました。

そして、テーバイはアルゴスの頑強な抵抗により敗退、クレオン王とテーバイは逆にアルゴスに攻め込まれ滅びてしまいます。

 

資源をめぐる戦争

ブレヒトアンティゴネーでは、「鉱(あらがね)欲しさにクレオン王が遠いアルゴスに仕掛けた戦争」という台詞が登場します。

 

ここで出てくるのが資源をめぐる戦争というテーマです。第一次世界大戦第二次世界大戦、20世紀、21世紀に起きた戦争、紛争、そして今のウクライナ戦争などの根幹は、領土とそこにある豊かな資源をめぐる戦争です。

 

ウクライナ戦争もドンバス地方は資源豊かな地域と言われており、ロシアは親ロシア派をウクライナから保護するためと言いますが、実はロシアが親ロシア派としてウクライナから独立をさせようとしているドンバス地方には、重要な工業地帯と鉱山があるなど、資源をめぐる戦争という側面もあります。

 

抵抗か服従か?

脱走の罪で処刑された兄を埋葬しようとするアンティゴネーとそれを止めようとするアンティゴネーの妹イスメネの会話が独裁政権に対する抵抗か服従か?という視点から考えてみます。

 

アンティゴネ「あなたは私より若いから、恐ろしさというものがまだ分かっていないの。すんだことでも放って置いたら、すんだことにはならないのよ」

 

イスメネ「男の人に刃向かってはいけない。もっと辛いことでも従わなくちゃ。暴力で抑えつけられてる私は、その制圧者に従って生きるしかありませんと。甲斐なきことをするのは愚かなことです。」

 

イスメネは死んだ兄を埋葬しようとする姉アンティゴネーを止めようとします。テーバイ市民もクレオン王の恐ろしさに異議を唱える人はいません。

 

アンティゴネーのセリフでは「すんだことでも放って置いたら、すんだことにはならないのよ」というセリフが出てきます。
これは独裁政権に市民が何も抵抗したり、異議を唱えないことへの警告だと思います。

 

すんだことは独裁者が全ての権利を握って戦争を始めてしまった状態であり、すんだことにはならないとは、それがエスカレートして取り返しのつかない状態にまで悪化してしまうということです。

一方で、イスメネの「甲斐なきことをするのは愚かなこと」とは何を指すかと言うと、独裁政権と今起きている戦争について関わらずに見て見ぬふりをした方が良い、自分たちには現状を変えることはできないという意味が込められていると思います。

 

かつてドイツ、日本、イタリアが始めた戦争、軍事、ファシズム政権とそれを許してしまった国民への批判というメッセージが込められていると思います。

そして、今ロシアでもプーチン政権によるウクライナ侵攻で似たような事態が起きています。アンティゴネーに込められているメッセージは今でも人々の心に訴えるものがありますね。

 

クレオン王とアンティゴネー会話

クレオン王「祖国のために身を捧げた者もおるぞ、お前には、自分の命を惜しんだ男ももう1人の男と同じなのか?」

アンティゴネー「その人は、あなたの僕ではなかっただけのこと。」

クレオン王「なるほど、お前にとっては、不敬の徒も愛国の士も同じなのか?」

アンティゴネー「祖国のために死ぬのと、あなたのために死ぬのことは、違うのでは?」

クレオン王「じゃあ、今やっているのは戦争では無いのか?」

国家が戦争を始める時には、必ず大義名分を掲げたり、プロパガンダを使い愛国心を煽ります。そして民族や国家、歴史などを使い国民を扇動します。

かつての日本でも、ナチスドイツ政権下でも、今のプーチン政権下のロシアでも、戦争に反対する人、徴兵制を拒否する人は、非国民として、秘密警察に捕まっています。

 

 

アンティゴネー「他の国を手に入れるため。あなたは自分の国で私の兄たちを支配するだけでは満足しなかった。木立の下で不安なく暮せば、テーバイは心地よい国。

なのにあなたは、遠いアルゴスまで、兄たちを引っ張っていかねば気が済まなかった、そこでも兄たちを意のままにしようとした。

そして、1人の兄を平和なアルゴスの民の虐殺者にし、それに驚いたもう1人の兄を、他の兵士への見せしめに八つ裂きにして、死体を野ざらしにしてしまった。」

戦争が始まると、平和に暮らしていた人たちを戦争に追い立て、戦争によって兵士として戦場で戦い、時には罪のない人を殺したりする殺人者にします。

そこでは脱走したり、命令を拒否することは軍の命令違反として処罰される現実があります。

 

 

クレオン王「いいか、お前たち、何も言うな、命が欲しければ、この女に同調してはならんぞ」

アンティゴネー「でも私は、あなた方に訴えます。権力を追い求めるものは、渇って塩水を飲むのと同じ、やめられないのです。ますます飲み続けずにはいられない。昨日は兄、今日は私」

かつてのナチスドイツのヒトラーのように、最初は国民の支持を得て選挙で選ばれた独裁者は、徐々に暴走して権利をほしいままにします。

それでも足りずに戦争を起こしたり、国民を意のままに操って自分の権力に固執するのですが、最後は歴史の通り滅びてしまいます。

プーチン政権もウクライナに侵攻しているのは、自己保身のためと言われています。自己の権利を維持するために民主化したウクライナを親ロシア政権にするために戦争を始めました。

どの時代でもアンティゴネーのセリフのように[権力を追い求めるものは、渇って塩水を飲むのと同じ、やめられないのです]

 

クレオン王「この女は、テーバイの国の分裂させようとしている」

アンティゴネー「統一を叫ぶあなた自身が、争いを勝手に生きている」

クレオン王「私はまず何よりこの国で戦う」

アンティゴネー「なるほど、よその国に暴力を振るう時は、自分の国にも暴力を振るわなければならないもの」

独裁者は自分の思い通りにいかない国民を弾圧します。まずは自国で、そして侵略した国で自分の政権に反抗する人は危険な存在として排除します。今のロシアでもプーチンに反対する人はどんどん逮捕されています。国民はそれを知っていて、目立って反抗する人や意義を唱える人がどんどん減っていってますよね?

 

 

クレオン王「テーバイが分裂して異国の支配の餌食になっても、かまわないと言うのか?」

アンティゴネー「あなたたち支配者と言うものは、いつも脅しをかけるもの。国が分裂すれば滅びるぞ、見知らぬ他人の餌食になるぞ。すると私らは頭を垂れて、あなた方に生贄を引きずっていく。おかげで祖国は弱り果ている。他人の餌食になってしまう。

あなたに頭を垂れることですでに、他人の餌食になっているのです。頭をされた人間には、我が身が身に降りかかるものは見えはしない」

 

独裁者は、まず国民の恐怖を煽ります。ロシアでもプーチンがロシアにはウクライナベラルーシという緩衝地帯が必要で、ロシアはNATOから攻められないようにしなければいけないと言うことをプロパガンダでアピールしています。

裏切ったのは、不拡大方式を偽ったNATOであり、正しいのはロシア側だという主張を繰り返します。

こうやって、自分たちの国が攻められるかもれないという恐怖心を煽るんですね。

 

テーバイの敗北 

アンティゴネーを処刑したクレオン王、そしてテーバイの勝利の祝いをするのですが、そこへ知らせが届きます。

 

使者「不幸な知らせを持って参りました。あまりに早すぎました。勝利の祝いはやめさせてください。新たな戦闘であなたの軍隊はアルゴスに打ちのめされて逃走中なのです。メガレウス殿も今は亡く、

あなたはポリュネイケスの逃亡を罰し、これに不満なたくさんの兵士まで行って捉え、見せしめに公開の縛り首にした上で、ご自分は1人、テーバイに急いで戻られた。

勇気ではできないことも、恐怖が鳴らせる。だが地形や武器、食料もものをいいます。

アルゴスの民衆も、不屈に戦った。アルゴスは、今、テーバイへと人や戦車の総力を挙げて通りへと押し寄せてきます。」

これを聞いたクレオン王はすぐさま、息子ハイモンを呼び寄せようとしますが、自害してしまいます。

 

テーバイ国の敗北は明らか、それでもクレオン王は自国の敗北を信じきれず、

「滅びるがいい、わしと共に、破滅するがいい、ともにハゲワシの餌食となるがいい、それこそ本望じゃ」という言葉を残して、この話は終わります。

 

独裁者というのは、プロパガンダで敵国への憎しみや恐怖を煽るだけでなく、戦果を偽るというのも、日本軍、ナチス、そしてロシア軍にも共通しています。

第二次世界大戦の結果は、歴史が示しているようにファシズム国家の敗北で終わりましたが、日本軍もナチスも敗北する最後の最後まで敗北を認めず、国そのものが滅びる一方手間まで行きました。

 

ロシア軍もプーチン政権がどうなるか分かりませんが、「ロシア人無しの世界はあり得ない」ということを言っています。

 

ナチスヒトラーも同じようなことを言い自殺しているので、テーバイ国のクレオン王が言った「滅びるがいい、わしと共に、破滅するがいい、ともにハゲワシの餌食となるがいい、それこそ本望じゃ」は独裁者の最後の断末魔と言えます。

 

最後に

このようにブレヒトアンティゴネーを通して過去や現代の独裁政権侵略戦争を痛烈に批判しました。今はロシアのプーチン政権を批判するメッセージとしてメッセージ性がありますが、どの時代にも通用する名著だと思います。