とーしばブログ

こんにちは、とーしばブログのとしです。オーストラリア、ニュージーランド、カナダの3カ国でのワーホリの体験談、フィリピン、マレーシアでの留学経験。読書や勉強で得た知識や考えやニュージーランドでの投資についてブログで発信しています。

日本で語られない空白の歴史 僕が14歳の時に読んだ本

こんにちは とーしばブログのトシです。

前回は日本すごい系・愛国系コンテンツの台頭とそれに対する違和感や歴史観の変化について話してきました。

日本すごい系・愛国系コンテンツの台頭 日本の歴史観の変化 - とーしばブログ

日本すごい系・愛国系コンテンツの台頭 Make Japan Great Again - とーしばブログ

 

今回は、僕が日中戦争や日本軍によるアジアの侵略戦争について考えるきっかけになった本の紹介です。 

 

その体験記を読んだ年齢が14歳だったのですが、、あまりにショッキングな内容で今でも忘れられません。 

かなり分厚い本で、表紙もおどろおどろしい色の本です。中にある挿絵も太平洋の戦いで餓死寸前の兵士たちの絵があるのですが気味が悪い絵でした。『命が紙切れになった』というサブタイトルもなんだか不気味でした。

 

その他にも日中戦争に従軍した元兵士の体験記731部隊の人体実験日本占領下の東南アジアの話など当時14歳だった僕にとってショッキングな内容が多かったです。

 

しかも日本では日中戦争アジアへの侵略戦争という負の側面はほとんど表になることはありません。

日本ではこの空白期間の歴史はほとんど習いません。

テレビ番組で取り上げられることも無ければ、ドラマ化や映画化されることもありません。 

唯一、僕が読んだ日中戦争体験記と一致していて日中戦争の状況をうまく映画化してると感じたのが

『南京!南京! City of life and death 』という映画でした。

City of Life and Death - Official Trailer [HD] - YouTube

 

一部では反日映画、中国の捏造と言われますが、僕が読んだ戦争体験記を見る限り、現実に近いリアルな内容だと思います。しかし、実際には元兵士が語っている日中戦争での話の方が残酷で恐ろしくて、悲惨な話です。 

 

 

でもこの本の内容がワーホリ留学で韓国、中国、マレーシア、フィリピンの友達と話をしたときに役立ったんですね。

そのワーホリや留学で会った友達と話をしていて話題になったのが、、日本人はアジアの侵略の歴史と日本軍が占領していた国で何があったのかをほとんど知らされていないということでした。

この時、日本の戦争の歴史観海外の日本に対する歴史観には明らかにズレがあると感じました。

 

この本の内容は、かなり残酷でショッキングです。正直、映画やドラマにするにはかなりヤバい内容です。 詳しくは書きませんが、、、

日中戦争での捕虜や民間人の虐殺の話、人体実験の話、戦場でのレイプ、捕虜に対する壮絶な拷問、もちろん慰安婦の話も出てきます。 

 

  • 貧しい農村出身のごく普通な日本人の青年が兵士になり、戦争という狂気に満ち満ちた状況でだんだんと人格が破壊されていく様子も描かれています。そして虐殺や拷問に関わる様子も描かれています。

 

  • 他の本なのですが戦争体験記で印象的だったのが、ベトナム戦争に従軍したアフリカ系アメリカ人兵士の体験記も読んだことがあるのですが、彼も戦場という異常で狂気に満ちた状況下で精神を病み、大勢の民間人を虐殺した話でした。

 

日中戦争に従軍した日本人の青年ベトナム戦争に参加したアフリカ系アメリカ人の男性も異常な状況下にいたことや捕虜だけでなく民間人も大量に虐殺していた事実も同じでした。

 

いずれもも実際に戦争を体験した人の話ですし信憑性があると思います。 

他の時代や場所ほ戦争に関する本も読んだりしたのですが、どれも似たような異常で狂気的な虐殺や拷問が行われています。スペインの過酷な植民地経営、欧米列強が統治していた東南アジアの歴史、

この前ブログで書いたレオポルド2世が支配していたコンゴの状況などを見れば、

Black lives matter運動と人種差別の歴史 - とーしばブログ

人類全体の恐ろしい歴史を知れば日本も例外では無かったと分かります。

 

そもそも、日本すごい系や愛国系の歴史観YouTubeやブログで語ってる人は実際に戦争を体験したわけではありませんよね? 

 

実際に日中戦争や東南アジアでの戦争や統治に協力した兵士達の生の体験談現代人が自分達に都合よく改変した歴史ではどちらが信憑性があるでしょうか?

 

 

歴史を正しく認識するということ

 

では、僕たちが日本がかつて行ったアジアでの侵略戦争について知ることは悪いことでしょうか? 

僕はむしろ大切なことだと思います。 日本が起こした戦争でたくさんの人々が犠牲になっていることをちゃんと知ること、日本の学校や政府があまり教えてこなかったことを知ることはこれからいろいろな国の人と関わっていく上で大切なことです。

 

例えばですよ? あなたがアメリカの人と話をしたとします。 そのアメリカ人が日本の原爆について「原爆は正しかった。日本がなかなか降伏しなかったからだ。だから戦争を終わらせる為に原爆を投下した。」と言ったとします。  

僕たち日本人の立場だったらどんな気持ちになるでしょうか? たくさんの人が亡くなった原爆を正しかったと言われたら複雑な気持ちになりますよね?

 

同じようにアジアの国々で日本との戦争に巻き込まれたり、日本の占領下にあって犠牲になった人々がいるなかで、日本人がそれを知らなかったり、日本の戦争は正しかったということで同じように複雑な気持ちになるのでは無いでしょうか?

 

たしかに日本は、中国と韓国との領土問題や歴史問題を抱えています。 先行きの見えない日本でみんな心の拠り所を求めています。

日本はすごい!素晴らしい国だ。僕もそう思います。日本のいい部分は海外に行ってから感じました。

 

でも、他の国の人をバカにしたり、歪んだ愛国心歪んだ歴史観で、戦争でたくさんの人が犠牲になったことを肯定したり、無かったことにしたり、正しかったと言うのは違うんじゃないかな?と思います。

 

ワーホリや留学で、日本という国が好きという人にもたくさん出会ってきました。日本には誇れる文化があります。日本は海外から尊敬されています。

だからこそ、日本が行った侵略戦争という過ちをちゃんと認めないといけないのではないでしょうか?そうすればより海外の人たちと仲良くなれます。 

 

日本に誇りを持つことは大切です。

でも同じように他の国の人たちもちゃんと尊敬すること、理解する事が大切だと思います。